日本の伝統文化「盆踊り」は今や「Bon Dance」として海外にも広がり、訪日外国人の間でも人気が高まっている。一方で、日本文化への関心が、場所への配慮を欠いた行動につながるケースもある。今年9月上旬には、京都・伏見稲荷大社の千本鳥居とみられる場所で、外国人旅行者とみられる複数人が踊る動画がSNSで拡散。宗教施設での振る舞いとして不適切だとの批判が広がった。
外国人が日本文化に関心を寄せても、それをどこで、どのように体験すればよいのか分からなければ、地域との間に思わぬ摩擦が生じる可能性もある。
そうした外国人の熱意を、誰もが正式に参加できる場所で受け止めようとしているのが、明治安田生命保険相互会社だ。同社は「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の会場に明治安田「健活パーク」を開設し、博覧会開催中の毎週末、参加型イベント「みんなのぼんおどり!」を開催する予定。外国人を含む来場者が、地域の踊り手と同じ輪に入って盆踊りを体験できる場を設ける。
9月8日に実施したプレイベント「GREEN × EXPO 2027 明治安田『みんなのぼんおどり!体験会』」の様子
買い物や食事だけではない、日本文化への関心
明治安田生命はこれまでも、「地元の元気プロジェクト」の一環として全国各地の祭りを支援してきた。2024年度には240祭事に助成し、512回のブース出展を実施。佐賀県の「鹿島おどり」では助成に加え、従業員自身も踊りに参加するなど、地域の祭りに直接関わってきた。
今回、盆踊りをパークの中心企画に据えたのも、その延長線上にある。同社の取締役代表執行役社長である永島英器氏は、「当社は『地域』と『健康』という2つの軸でさまざまな活動を展開している」と説明。地域ごとに特色があり、体を動かすことで健康にもつながる盆踊りは、この2つの軸が重なる題材だと捉えている。
神社などで許可を得ずに踊り、その様子をSNSへ投稿した外国人が批判を浴びるケースもある中、日本文化への関心や熱意を適切に受け止める“受け皿”として、健活パークを利用してほしいという思いはあるのか。永島社長に尋ねると、個別の動画や行為の是非には触れず、外国人の旅行目的が買い物や食事だけでなく、日本文化やその背景にある価値観の体験へと広がっているとの見方を示した。
