効果を高めるCMの演出要素は?~コーセー、ソフトバンク、第一三共ヘルスケア、ホンダのCMをニールセン ニューロで計測・分析

2015年4月6日にニールセン ニューロラボ(港区)において行われた、Advertimes特別企画「ニューロマーケティングの現場」。第1回のレポートではニールセン ニューロの測定デモンストレーションの様子やニールセン ニューロの特徴などについて報告した。2回目の今回は、モニターとして参加した企業4社のCMが、ニールセン ニューロによってどのように分析されたかをレポートする。
なお、今回の計測における被験者は、21歳から54歳までの男女各20人のあわせて40人。分析結果のスコアは0~10の範囲で10が最高である(0.1刻み)。ニールセン ニューロ クライアントサービス ディレクター 古畑裕之氏が分析結果をプレゼンテーションした。
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4社のテレビCMの分析結果については、ニールセン ニューロ クライアントサービス ディレクターの古畑裕之氏が行った。

ベネフィット部分が一時的に落ちるも高いスコアを維持 新垣結衣さんの継続露出で効果アップの可能性-コーセー

コーセーの雪肌精「明るい、すっぴん」篇は、女優の新垣結衣さんを起用して制作されたCM。全体の流れは、課題設定→製品使用→ベネフィット提示→効能シーン→製品カット→ブランドスローガン→コーポレートロゴで構成されている。

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総合評価スコアは6.9(男女とも)。特に新垣結衣さんが洗顔する製品使用の場面のスコアは8.2(男性9.6、女性6.9)と特に男性において極めて高い。これは雪肌精のブランド、洗顔という行為、女優の新垣結衣さんにCMを見ている人が関連性を感じたからだと考えられる。

一方、ベネフィット提示部分は、注目のスコアは高いものの、感情関与と記憶のスコアが低く、ベネフィット提示部分全体のスコアは3.9と大きく落ち込んでいる。速いカットやカメラアングルの変化、顔の一部が隠れていることなどから、情報処理の負荷が高く混乱したためと推測される。

古畑氏は「人の顔は注目を集める要素が大きいのですが、一部が隠れてしまうと不安な感情を引き起こすことがあります。ストーリー的に可能であれば、新垣結衣さんをなるべく同じカットやアングルで継続して露出するとより効果的と思われます。製品カット場面では文字が読まれていない傾向にあるので、文字情報を減らしたり、背景を整理したりすることを考えてもいいのではないでしょうか」とアドバイスした。

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