いまや“オールドメディア”とも評されるマスメディアだが、テレビをはじめ、“マス”としてのリーチ力はいまだ絶大であり、ネットとの共存も進む。立場の異なるメディアパーソン3人が、これからのマネタイズや指標、広告ブロック問題に切り込む。
- TBSテレビ 制作局 バラエティ制作部 兼メディアビジネス局 スマートイノベーション推進部
角田 陽一郎 氏 - 講談社 ライツ・メディアビジネス局 局次長 兼第一事業局 局次長 兼 広告戦略部長
長崎 亘宏 氏 - コピーライター/メディア・コンサルタント
境 治 氏
0次利用でいかにマネタイズするか
―自己紹介からお願いします。
境:
もともと広告会社でコピーライターをしており、その後プロダクションで主に映像制作の仕事をしていました。現在はメディア・コンサルタントを名乗り、テレビを中心にメディアが今後どうなっていくのかについての情報発信をしています。
長崎:
広告会社を経て講談社に入社し、広告商品の開発やイベント事業を担当してきました。2015年の組織改編でライツ部門と広告営業部門が統合して、さらに編集部門を兼任することになり、3つの職種の交差点にいます。雑誌広告効果測定調査「M-VALUE」やJIAAのネイティブ広告部会にも携わっています。
角田:
僕はもともと『さんまのスーパーからくりTV』『中居正広の金曜日のスマたちへ』などのバラエティ番組のプロデューサーをしていました。現在はバラエティプロデューサーを名乗っていますが、バラエティというのは「いろいろな」という意味なので、番組以外にも本を書いたり、映画を監督したり、ロックフェスを主催していたりもします。
境:
いろいろやられているんですね。
角田:
現在は、『オトナの!』という番組をプロデュースしています。これはTBSの通常の編成予算ではなく、自分たちの部局でマネタイズをして成立させている独立採算番組なんです。

