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カッティングエッジ、WWFアースアワーのTVCM 『群れをなす蛾』を制作-動画あり

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「シドニー発、2011年4月5日」

オーストラリアのポストプロダクション最大手であるカッティングエッジは、WWF(ワールドワイドファンドフォーネイチャー)とレオバーネットが企画したアースアワーのTVCM制作に全面的に協力しました

カッティングエッジは、TVCM、放送、Webなど様々なメディアやエンターテインメント業界に、VFXからサウンドまでクオリティの高いフルサービスを提供しています。

アースアワーは地球温暖化防止への意識を高めるため、2007年3月31日にオーストラリアで始まったイベントです。

2010年には128カ国、4616もの都市や組織が参加する世界で最大のボランティアイベントに成長、そして今年2011年はイベントの直前に東日本大震災が起こった影響もあり、世界中の人たちがこのイベントの直前に被災地に向けて黙祷を捧げました。

制作の現場

オーストラリアでオンエアされたアースアワーに向けたTVCMはプラザフィルムのデビッド・クライバー監督とカッティングエッジ・シドニーのVFXスーパーバイザー、ヒュー・セビルの協力で作られました。

ブリーフは、春の夜間に都市上空を移動することで知られるボゴン蛾(オーストラリア特有の蛾)を、大群で見せることとして実際に実物をいくつか撮影するのが一番望ましいのですが、季節外れのシドニーでボゴン蛾を見つけるのは実に難しいのです。

カッティングエッジのVFXチームは、そのあふれる才能を『この蛾は一秒で何回羽ばたくのか』というCG検証ではなく、ボゴン蛾の習性とどうしたら捕まえることができるかという点に振り向けました。

クライバーは、その助言を元に田舎のロケ現場に18Kの巨大なライトを取り付け、結果として大量のボゴン蛾を採取、巨大な水槽に入れてカッティングエッジシドニーオフィスに届けました。採取したボゴン蛾はさまざまなライティング環境で撮影され、オーストラリア初の“人食いボゴン蛾”が完成したのです。

「カッティングエッジにまさに本物のボゴン蛾が誕生した瞬間は興奮したよ!」

しかしヒューにはこのボゴン蛾のモデルを使って50万匹のアニメーションを作るのが現実的でないことは分かっていました。それゆえ、カメラに近いところにいる蛾を ”ヒーローボゴン蛾” と名付け、再モデリングと再テクスチャリングを施すと同時に、他の蛾については、フーディーニを使ってパーティクルとして制作しました。

このパーティクル制作はプロジェクトの根幹とも言える重要なパートでした。もし現場でのスケールや距離などの正確な計測がなければ、ボゴン蛾の群れはただの球体に羽が生えて飛んでいる塊のように見えたことでしょう。

「環境のライティングと不吉な灰色の雲から突如わき起こる蛾の大群の出現は、広告をよりドラマティックにしました」

カッティングエッジのVFXプロデューサー、ジョー・グレゴリーは楽しそうに続けます。

「視聴者はもしかしたら、蛾をコウモリの大群と勘違いするかもしれませんね。私たちはこの広告の蛾が襲来するオチをとても気に入っているのです。レオバーネットとは、本当に楽しいコラボでしたよ」

アースアワーについて

アースアワーはWWF(世界自然保護基金)による国際的なキャンペーン。
2011年は3月26日、土曜日8時半から1時間にわたり、世界の国や地域や企業や個人がライトを消すアクションを起こしました。

イベントは2007年、WWFオーストラリア、レオバーネット、フェアファックスメディア提唱の元、シドニーで始まりました。この街の200万を超える人々が1時間に亘ってライトを消したのです。

その後アースアワーに賛同する国や地域は続々と増え続け、2010年には、128ヵ国の国々や地域、団体など、その活動は南極大陸を含むすべての大陸に広がり、著名な建造物や自然名所などがアクションを起こしました。

カッティングエッジについて

カッティングエッジは、デジタルメディアコンテンツ分野や映像企画、放送分野においてエンド・ツー・エンドのサービスを提供できる世界屈指のポストプロダクションです。

高いクリエイティビティとノウハウを持ち、全世界の広告会社、テレビネットワーク、ケーブルチャンネル、ハリウッドを含む映画会社、ビデオ制作会社などに対しデジタルメディアの制作、管理、サービスを提供しております。

1992年設立。
ブリスベン本社、シドニー、メルボルン、ダーウィンに支社。
ロンドン、及び東京にオフィスがあります