レイ・イナモト「MADE BY JAPAN」①―世界に通用する日本の未来(4 回シリーズ)

文:AKQAチーフ・クリエイティブ・オフィサー レイ・イナモト


第1章  「Japan’s Edge – 日本の強み」

世界を舞台に活躍するレイ・イナモトさんが考える日本の強さとは。日本のコミュニケーションビジネスの今、そしてこれからを考える全4回の短期連載。(この原稿は宣伝会議10月15日号に掲載をされたものです。レイ・イナモトさんの連載は、「宣伝会議」15日発売号に全4回シリーズで掲載の予定です)

少し前、Twitterでこのような呟きを見た。クレイトン・クリスチャンソン 曰く、日本に未来はない。韓国、台湾、シンガポールが未来を握っている。

─“No hope for Japan says Clayton Christiansen at WIFNY. Korea,Taiwan and Singapore own the future.” @tmontague

今年、日本では「3・11」という余りにも悲しすぎる出来事が起きた。日本の未来を大きく揺り動かすことになった人類にとって最大級の災害である。そんな日本に対してこの様な発言は、日本人の僕にとっては非常に腹立たしくなるものだった。

そして僕は公の場でこう言い返した。「その言葉に多少の真実性があったとしても、今まさに悲惨な状況に陥っている国に対して、公の場でそうした発言をするのは良くない」と。それに対して「あなたの言うことも一理ある」、とそれを呟いた本人は返事をくれた。

その@tmontague という人、実はあの大手広告代理店JWT(旧J. Walter Thompson)で昨年までチーフ・クリエイティブ・オフィサーをしていたタイ・モンタギュー(Ty Montague)という、とてつもないお偉い方である。

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