事業アイデアから実現までを担い、社会を変革する力を持った人材を生み出すことを目指して新たな大学院大学「
」が4月、東京・表参道(港区南青山)に開学する。複雑化するビジネス環境の中で求められる「事業構想」の考え方や開学の狙いについて、
理事長に聞いた。
Q.「事業構想」とは何ですか?

学校法人東教育研究団 事業構想大学院大学
理事長 東 英弥(あずま・ひでや)
これまでに11社起業し、株式会社宣伝会議を加えた12社を経営。事業の傍ら、東京大学大学院新領域創成科学研究科等で学び、理論と実務の融合を実践する。宣伝会議では、「広報会議」「販促会議」をはじめ、環境と哲学の雑誌「環境会議」「人間会議」を創刊した。著書に『統合型ブランドコミュニケーション』他。早稲田大学日本地域文化研究所副所長、地域活性学会理事等の公職多数。
新しい発想や挑戦が必要とされる時代。私たちにはいま、これまでに経験したことのない速さと規模で、大きな変革の波が迫ってきています。世界的な経済情勢、地球規模の自然環境変化、少子高齢化、グローバル化、IT化の影響からも、既存の社会経済モデルや枠組みは、もはや機能不全に陥っていることがわかります。
現代社会に不足しているのは、現状の課題を解決するための対応や対策として、知識と方法論で規定の枠を整え、遂行する経営管理修士(MBA)のみならず、事業の根本から発想し、形にして世の中に提示していく事業構想修士(
)の力です。この事業構想こそが、混迷する社会を改革する原動力になります。
Q.大学院大学開学の目的は?
日本にはあらゆる産業、組織、地域の中に、優れた知財が存在します。企業も個人も、自らの持てる知財や生産要素を冷静に見てみれば、社会で必要とされる事業の種という無数のチャンスに気づくはずです。