プロモーション効果を検証!皮膚トラブルを抱える層からの流入が盛んに

販促会議2012年3月号「TOP PROMOTIONS のその後」より

「冬にも、MUHI」キャンペーン 池田模範堂

かゆみ止め薬「ムヒ」で知られる池田模範堂は、「夏」のイメージの商品が多い。そうした中、同社の冬向け商品寒「ヒビケア」「ヒビケアFT」「ムヒソフトGX」の3商品の販売を強化するため、キャンペーンを実施。それによる冬場の購入の変化を分析・検証した。

10月から、冬の売り伸ばしを図る3商品「ヒビケア」「ヒビケアFT」「ムヒソフトGX」のテレビCMを全国で放映。また、11月にはPRイベントも実施。店頭では、販売員向けに商品説明会、冬の肌トラブルに関する勉強会を開くなどした。

そこで、2011年10月1日~11月30日のドラッグストアにおける、購入者人数を昨同時期と比べたところ、人数としては昨年を下回っていたが、これは昨年に比べて平均気温が高かったことも影響していると思われる。そこで、どの年代の購入者を取り込めているのかを見ると、特に60代、70代の比率が昨年より高くなっていた。

また、この年代は購入金額、購入個数とも昨年を上回っている。また、どのようなカテゴリーユーザーからの流入が見られたのか、4月~9月の購入カテゴリーを調べて傾向値を見たところ、流入されやすいカテゴリーとしては「かゆみ虫刺され用薬」がもっとも多いものの、傾向値が高いのは「しもやけ・あかぎれ用薬」「皮膚軟化薬」「外用湿疹・皮膚炎用薬」など、流入元カテゴリーから見ると、冬場の購入者は実際に皮膚にトラブルを抱えている人が多いことが分かった。対象3商品の購入者の1人当たりの購入個数を2010年と比較すると、50代以上においては、2011年冬の方が購入個数が多いことが分かった。このことから、ロイヤル顧客が形成されているものと推察できる。

60代、70歳以上の購入者比率が増加

10月、11月の購入者の年代別比率では、特に60代、70代の比率が昨年よりも高くなった。また、この年代は購入金額、購入個数とも昨年を上回っている。購入者のボリュームゾーンとしては、40代、50代が多くなっている。

「かゆみ虫刺され用薬」からの流入が多い

該当期間の購入者の4月~9月の購入カテゴリーを調べると、上位にくるのは「かゆみ虫刺され用薬」「外用湿疹・皮膚炎用薬」が上位。冬場は、「しもやけ・あかぎれ用薬」「皮膚軟化薬」などからの流入も多いので、肌トラブルを抱えている層への訴求が効果的と考えられる。

50代以上のユーザーのロイヤル化傾向あり

プロモーションを行った「ヒビケア」「ヒビケア FT」「ムヒソフト GX」3商品の購入者のうち、50代以上の顧客は昨年より1人当たりの購入個数、1回当たりの購入個数が増加している。継続しての購入があることが分かる。

※調査概要:カスタマー・コミュニケーションズが保有する全国ドラッグストアの顧客ID付POSデータを使用。ドラッグストア350万人のデータから全国の購買を対象に2011年10月~11月と昨年同時期および4月~9月について分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能となる。

【シリーズ:TOP PROMOTIONS のその後】

『販促会議』2012年3月号
 保存版!デジタルサイネージ、スマートフォン連携、AR活用・・・交通広告・OOH活用事例54
2011年に行われた交通広告、OOHの54の事例をまとめた。また、交通広告によって実際にモノが動くかといった、調査データも掲載している。これらの事例から、それぞれの特性に合わせた活用のヒントが見つかるはずだ。

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