【カンヌ直前集中連載】世界の広告賞をおさらいしよう(2)

デザイン重視のADC

日本のアドパーソンの間で最も親しまれているのは、おそらくアート・ディレクターズ・クラブ賞(ADC)だろう。1920 年、広告と芸術との融合を信じたアーネスト・エルモ・カルキン(アートディレクター)が創設。その後、紆余曲折を経て現在に至るが、いまだに初心を忘れず、広告におけるデザインを重要視している。そのため、賞のカテゴリーは、広告、インタラクティブ、デザインの3 種類。デザインの中には写真やイラストも含まれる。賞は金、銀、銅、そして最近、ブラック・キューブなる最高賞を設定した。また、2 年前からデザイズムと呼ばれる特別賞を設定し、世界や人間の生活などの大きなインパクトを与えた社会的なキャンペーンに与えられる賞を設定。「デザインが社会を変えるのを何度も見てきた。そういった努力に敬意を払うための賞」と、ニューヨークADC の賞ディレクター、ジェン・ラーキンは言う。また、若いクリエイターの登竜門 ヤング・ガンは未来のマディソン・アベニューのクリエイターの養成に貢献している。

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