【カンヌ直前集中連載】世界の広告賞をおさらいしよう(3)

異文化からのエントリーの壁

ヒューズが最も同情するのは、西欧人にはよく理解できない文化の国の広告が国際賞で審査されるときだという。例えば日本や韓国、アフリカなど、西洋人がその文化にあまり接したことのない国の広告は、iPod の広告と同じような立場で審査される。例えば日本のACC 賞や広告電通賞、TCC 賞などの入賞広告は、「とても理解されないのではないでしょうか?」と、電通のクリエイティブ・ディレクター 平石洋介 は言う。そして、ACC賞のグランプリを獲った「梅の花」のCMと、米国の有名な映画スター、トミー・リー・ジョーンズが登場する「BOSS」のCMを見せてくれた。最近の日本事情に疎い筆者には、両方ともどこが面白いのか、ヒットする要因なのか、理解できないCM であった。「日本のように、ひとつの言語、ひとつの文化の中で生活する消費者にとっては、この2 つのシリーズCM は、ぴったりくる情感と雰囲気を持っている。もちろん、国際広告賞に応募することは考えられないが」と平石。

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