ケトルが本屋を作るとこうなる?!B&Bオープン

ケトルとヌマブックスがコラボした本屋B&Bが7月20日下北沢にオープンしました。
B&Bの意味は、Book & Beer。
「ええっ?ビール飲みながら本なんて読めないんじゃないの?」

いいえ。一度来てみてください。

下北沢の南口を出てすぐの角を曲がると、大きな文字で「本屋」と書いてあるベタな看板が見えてきます。
居酒屋八剣伝の二階に、その本屋はあります。

階段を上ると、ブックコーディネーター内沼晋太郎さんと嶋浩一郎がこだわってセレクトした本が約5000冊、そしてカウンターにはビアサーバー。
そして、店の奥にはちょっとしたスペースがあり、毎晩!椅子を並べて雑誌の編集長や作家さん、コラムニストなど、本に関わる様々な人たちによるトークイベントを催す予定です。もちろん、出演者の関連本や、おススメ本もその場で買えます。

第1回目は、勝間和代さんと、芸人であるプチ鹿島さん、セクシーJさん、中村シュフさんの4名でトークイベントをしていただきました。

著書『「有名人になる」こと』を刊行されたばかりの勝間さんに、若手芸人たちが“どうやったら有名になれますか!?”と問いつつ、持ちネタを次々客席と勝間さんにプレゼンをする、という初回から濃厚なイベントで大盛況となりました。

つまり、毎晩多種多様なトークイベントの出演者から直接ライブで話を聞いたり、好きな本を見つけたらテーブルについてビール片手に本を読んだり、人としゃべったり、日々偶然の出会いがあり新しい楽しみ方ができる、そんな本屋を目指しています。
(実は、ビールのほかに隠しメニューとしてワインもあります)

「今年は本屋に挑戦したいんだ」と嶋が言ってきたのは、今年の初めでした、
本屋大賞を立ち上げたり、出版社の仕事をたくさんしてきた、活字メディアを愛する嶋らしいチャレンジだと思いました。
彼と一緒に出張に行くと、必ずその街の本屋に連れて行かれて、この本屋の陳列はここがいいとか、店長のポリシーが伝わってくるとかの説明を受けます。
「本のオタク」は無数にいると思いますが、彼は日本でトップランクの「本屋オタク」でしょう。
雑誌ケトルの第1号も「本屋特集」でした。

さて、ケトルは、新しいビジネスや新領域への投資に関しては、僕らふたりでその判断をすることにしています。(→日本でツートップ経営はうまくいくのか?
しかし今回は嶋と原利彦が作った事業計画を、僕が提案を受けて判断することにしました。
立地、集客、コスト、収益などの計画を練って練って、GOを決めたのは3月末でした。

ビジネスとして意義があると判断したのはもちろんですが、ケトルが本屋を始めるのはワクワクするし、ケトルがB to Cはじめることには意味があるし、なによりも自分もビール片手に本が読める場所があったらいいなあと思ったというのが本音です。

「ビジネス環境として苦しい立場にある中小の本屋が成り立つことを証明したい」と嶋は言います。書籍ビジネスは、商品の需要にかかわらず同じ価格、同じ利益で販売しなければならない「再販制度」というシステムです。
この制度は、値崩れを防ぐという点で業界を守ってきた一方、この制度化では大規模店舗化せずにビジネスを成り立たせるのは難しくなってきたともいわれています。

しかし、新しいやり方でなら成功するはず。
「本が汚れるからビール出すなんてありえない」
「毎日トークショーやるなんて無理」
こんな従来の本屋の常識をくつがえすチャレンジをするのは、そんな狙いもあるのです。

なお、ここの片隅に木村健太郎コーナーもあって、僕が選んだ本が10冊だけひっそり置かれます。
ここでその10冊を紹介しようと思ったのですが、いざ自分の人生の愛読書を公開するとなると、自分の頭の中を公開するようなもので、思いのほか恥ずかしいものなので、ぜひお店で探してみてください。

最後にB&Bのスタッフからメッセージをもらいました。


 B&Bは「これからの街の本屋」を目指します。

 本には「知」や「エンターテインメント」、
 大袈裟にいえば「人生のすべて」があります。
 それは素晴らしい「無駄」に満ちあふれています。

 そんな本との「偶然の出会い」を
 街ゆく人の日常の中に生み出すべく手を尽くすこと。
 それが「街の本屋」の役割だと、私たちは考えています。

 待ち合わせのついでに、せつない恋を描く小説に出会う、
 買い物の帰りに、宇宙の仕組みをひも解く本に出会う……。
 そんな出会いを提供する「場」になりたいと思います。

 また、私たちは作家との語らい、
 本好き達の集い、
 読書の時間を楽しくする雑貨など
 「本」の世界につながる
 さまざまなサービスも提供していきます。

 検索すれば見つかるネット書店とも、
 すべてを網羅する大型書店とも違う、
 ちょっとした時間に、知らない世界と繋がる「場」。
 「無駄」たっぷりのセレクトで、
 皆さんにたくさんの「偶然の出会い」をお届けしたいと思います。

 どうぞ、ビール片手にお楽しみください。

B&B
スタッフ一同
内沼晋太郎
嶋浩一郎
原利彦
元重慎太郎
寺島さやか
木村綾子
能川和男

http://bookandbeer.com/

「第15回 強いクリエイティブを作るチームワークとは」はこちら
木村健太郎「やかん沸騰日記」バックナンバー

木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)
木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)

1992年博報堂入社。戦略からクリエイティブ、デジタル、PRまで職種領域を越境したスタイルを確立し、2006年、従来の広告手法やプロセスにとらわれない課題解決を提案、実施するクリエイティブエージェンシー博報堂ケトルを設立。AP(アカウントプランナー)とCD(クリエイティブディレクター)の2足のわらじを履く。

ソニーαNEX“Focus Your Love”、KDDI “android au”などのインテグレートキャンペーンや、ソニーBRAVIA “Color Tokyo”、 “Sony Recycle Project JEANS”、Google“未来へのキオク”といった、デジタルやアウトドアを使ったイノベーティブなキャンペーンを得意とする他、サントリー“伊右衛門”のアカウントプランニング、JUJUのミュージックビデオ“Hello Again”や震災被災地向けの“Dear Japan, from Phuket”などの映像作品制作も手がけている。

受賞歴に、カンヌ、クリオ、ワンショウ、D&AD、ロンドン国際、NYフェス、アドフェスト、SPIKES、ACCなど多数。また、カンヌ、クリオ、アドフェスト、ロンドン国際、NYフェスの各国際広告祭でフィルムやインテグレートからデジタルやアウトドアまで多様な部門の審査員経験を持つ。

コミュニケーションデザイン実践講座ほか宣伝会議講師。

twitter ID: tabinokanata
Facebook: http://www.facebook.com/kimurakentaro
Hakuhodo Kettle: http://www.kettle.co.jp/

木村 健太郎(博報堂ケトル共同CEO エグゼクティブクリエイティブディレクター/アカウントプランナー)

1992年博報堂入社。戦略からクリエイティブ、デジタル、PRまで職種領域を越境したスタイルを確立し、2006年、従来の広告手法やプロセスにとらわれない課題解決を提案、実施するクリエイティブエージェンシー博報堂ケトルを設立。AP(アカウントプランナー)とCD(クリエイティブディレクター)の2足のわらじを履く。

ソニーαNEX“Focus Your Love”、KDDI “android au”などのインテグレートキャンペーンや、ソニーBRAVIA “Color Tokyo”、 “Sony Recycle Project JEANS”、Google“未来へのキオク”といった、デジタルやアウトドアを使ったイノベーティブなキャンペーンを得意とする他、サントリー“伊右衛門”のアカウントプランニング、JUJUのミュージックビデオ“Hello Again”や震災被災地向けの“Dear Japan, from Phuket”などの映像作品制作も手がけている。

受賞歴に、カンヌ、クリオ、ワンショウ、D&AD、ロンドン国際、NYフェス、アドフェスト、SPIKES、ACCなど多数。また、カンヌ、クリオ、アドフェスト、ロンドン国際、NYフェスの各国際広告祭でフィルムやインテグレートからデジタルやアウトドアまで多様な部門の審査員経験を持つ。

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