メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×
コラム

やかん沸騰日記

ケトルを沸騰させる「ストーブ」始動

share

昨年のある日、嶋と僕はケトルの原利彦を呼びつけました。
「ケトルの編集子会社を作れ」

アドバタイジング(広告)とエディトリアル(編集)をマージしたらもっと面白いことができるんじゃないか。
こうした領域を超えたチャレンジは、設立当初からのケトルの基本精神なのですが、そのケトルの編集機能をバーチャル子会社にしたのが、今回始動した「ストーブ」です。

なんだか、石油ストーブの周りで本読んでると、あったかい気持ちになりますよね。
ストーブの上にはやかんがおいてあって、ぴゅーぴゅー沸騰しているイメージなんです。

場所は、ケトルのキッチンの裏にあるもと倉庫だった部屋。
ここを片付けてオフィスにしました。
もと倉庫だっただけに、スチール棚に囲まれた殺伐とした空間に、力ずくで8角形の大きなテーブルを持ち込んだだけの、シンプルで機能的なオフィス。
窓がないため、昼なのか夜なのか朝なのかを意識することなく、いつでも全力で仕事に没頭できる、生産性の高いオフィス。
ここで、様々なコンテンツクリエイター、記者や編集者、ライターやカメラマンなど編集のスぺシャリストたちが激しくうごめいています。

Stove office

ストーブは、クライアントの課題解決に加えて、自社でコンテンツを内製するケトルの新しいビジネスチャレンジです。
また、クライアント業務においても、「手口ニュートラル」な課題解決を提供するために、広告キャンペーンだけでなく、クオリティの高いコンテンツをスピーディに提供できる専門部隊としてケトルのエッジとなっています。
なので、最近はケトルの社員から「これはストーブで作ろう」とよく頼られています。

stovelogo

ストーブは、現在はまだケトルの社内カンパニーで法律上は別会社ではありませんが、管理会計上は完全に独立採算の別事業体として運営されています。
したがって、ストーブはケトルからも受注しますし、ケトル以外からの仕事も受注しています。
原利彦は、毎月ケトルに家賃やコピー代を、管理会計上、払っているわけです。

では、ストーブでは、どんなコンテンツを編集しているのか。
いくつかご紹介しましょう。

雑誌「ケトル」
無駄の中にこそ最高がある。という編集長の嶋浩一郎らしいコンセプトで、書店、パンダ、映画、文房具、会社、中央線、調味料など、毎回ワンテーマをとりあげて徹底的に掘り進むカルチャーマガジン。
これが実は結構売れてたりするんです。

雑誌「3」
これも、普通の書店でも売られている雑誌です。
編集長は弊社の石原篤。
「3(さん)」は、迷っている人のためのリアルスナップマガジン。
学生であろうが社会人であろうが誰もが迷いの中にいる。答えを見つけることよりも迷っている人こそえらい。というコンセプトで、ファッション、カルチャー、就職をテーマに、スナップ写真を中心にライフスタイルの今を切り取っています。

フリーペーパー「LOVE書店!」
すでに6年続けている本屋大賞を啓蒙するフリーペーパーです。
本屋さんで見かけたことのある方も多いはず。
最新号の表紙は橋本愛ちゃんです。

ウェブサイト「WEB本の雑誌」
雑誌からコミックまで、本の雑誌社と共同で運営している本にまつわる総合情報サイト。Yahoo、Ameba、mixiといった大手ポータルにも情報を配信しています。
これは、もう10年以上続けています。

ニュースサイト「赤坂経済新聞」
みなさんもご存じ、「みんなの経済新聞ネットワーク」の赤坂支社の編集は、ずっとケトルがやっていましたが、今回編集部をストーブに移管しました。
赤坂にHootersができるやいなや真っ先に突撃取材を敢行、赤坂のHootersが世界のHootersの中で最高の売り上げを達成した時もそのニュースをいち早く配信、新しい飲み屋ができると取材と称し真っ先に飲みに行くなど、弊社の長友慎治がチーフ記者の立場を利用して夜な夜な飲み歩いているとのウワサ。

ニュースサイト「J-WAVEニュース」
J-WAVEの番組を聞いたそばからニュースにしてサイトに挙げていく無謀とも思われえる試みを半年続けているコンテンツ。
この編集者は、24時間ラジオの前で正座しているとのウワサ。

ここでは書けないけど、「実はあれ、ストーブが編集してたんだ」というコンテンツが他にもたくさんあるんですよ。

最後に、ストーブで今一番ホットなプロジェクトをご紹介します。

なんと、この夏、ストーブとブックコーディネーター内沼晋太郎さんが協業して、下北沢に新しく「本屋」をオープンします。店名はB&Bという名前です。
広告会社が本屋を作ったらどうなるのか?
最高の本と、最高のビールを提供する予定ですので、みなさん乞ご期待!

木村健太郎「やかん沸騰日記」バックナンバー