ビッグデータ時代を見える化するテキストマイニング技術~ソーシャルリスニング最新事例~
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役 見える化イノベーション推進部長 鈴村賢治氏
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 鈴村賢治氏
企業のマーケティングの活動上にはさまざまな顧客の声がある。それはアンケートによる自由回答や消費者から相談窓口に寄せられる問い合わせ内容、そして昨今着目されるソーシャルメディア上の声などだ。現在、これらをマーケティングにどう活用していくのかが企業活動の一つのテーマとなっているが、鈴村氏は次のように語る。「企業がマーケティング上で取り扱うデータには2つあります。それは結果を示す数値データ(定量データ)と理由を示す文字データ(定性データ)です。この2つのデータを両輪で活用していくことが大きなポイントになります」。
ソーシャルメディアに寄せられる定性データ(文字情報)は非常に膨大な量になるため、このビッグデータ一つひとつを読んでいくことは困難を極める。そこで鈴村氏より膨大な顧客からの文字データを見える化する技術として“テキストマイニング”が紹介された。ソーシャルメディア上にあるビッグデータを収集し分析していくことをソーシャルリスニングと呼ぶが、ソーシャルリスニングが注目される理由として鈴村氏は次の3点をあげた。
- 手軽に市場の反響が集まる
- リアルタイム性
- 自社だけでなく競合他社の情報も知ることができ総合分析が可能となる
そして実際のソーシャルリスニングがどのように行われるのか、すでに700社もの先進企業が採用しているという「見える化エンジン」のデモンストレーションを紹介しながら、ソーシャルリスニングを行う上での3つのポイントを次のように語った。「一つ目は鳥の目と虫の目です。大きなトレンドを俯瞰して見る視点と一つの声に着目して耳を傾ける。その二つの視点が非常に重要なポイント。二つ目には、その中から変化に気づくこと。そして三つ目に、その気づきを深堀して背景を探ること。その上で、定性と定量の掛け合わせをしながら多角的に市場を捉えていくことが求められます」。これからのソーシャルメディア時代は、こうしたビッグデータを活用するスピードこそが企業マーケティングにおける競争力になってくるだろうと締めくくった。
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