ドラマヒットの3つの理由
皆さんも最近あちらこちらで「XX倍返し」という言葉を「今でしょ!」のように耳にするのではないだろうか?
これは、視聴率うなぎ上りのドラマ『半沢直樹』(日曜夜9:00 TBS系列)からでたフレーズであり、回を重ねるにつれて視聴率が上昇(初回19.4%、2話21.8%、3話22.9%、4話27.8%)しているのだ。ちなみに筆者は「XX倍返し」という言葉は「今でしょ」とともに本年の流行語大賞の上位に入るのではないかと予想している。
(c)TBS
筆者はテレビを良く見る方だと思うが、ドラマはあまり見ない。以前に熱心に見たものは2011年に最終回が40%を超えた「家政婦のミタ」の最後の数話であり、それもどちらかと話題にひかれて見ていたというものであった。しかし今度の半沢直樹はちょっと違う。毎週見るのを楽しみにしており、事情があって見られない時も録画をするほど続きが気になる。
このドラマがなぜヒットしているかについて、筆者なりの分析を数回にわたって披露したいと思う。それは大きく1)時代背景にマッチした社会インサイト、2)ドラマ構成スタイルとキャスティング、3)ソーシャル性などその他の要因に分類されるのではないかと考えている。当然、本件は当事者などにインタビューなどしていない筆者の独断であり、実際の意図とかけ離れたところもあるかも知れない。
番組検索数と平均視聴率に高い相関関係
ちなみに「半沢直樹」と「倍返し」という言葉の検索数をgoogle trendsで調べてみると以下のような表になった。「半沢直樹」の検索はドラマ放送日に集中しており、一方、「倍返し」はある程度放送日に集中してはいるものの、それ以外の要素(例えばニュースや番組で取り上げられるなど)と関連していると推測される。
さらに興味深かったのは、検索数と平均視聴率の相関関係である。下のグラフを見てもらうとわかるように、4回目までの検索数と平均視聴率はかなりの相関関係を見せているのである。
では、話を戻して、ひとつ目の理由「時代背景にマッチした社会インサイト」について解説したい。
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