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グロースハッカーとは何か。オピニオンリーダーたちはこう言っている(その2)

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前回に引き続き、注目のバズワード、グロースハッカー(Growth Hacker)について、オピニオンリーダーたちのコメントを紹介する。

ダン・マーテル(Dan Martel)

起業家のための交流サイトClarityの創業者

グロースハッキングとは、あなたの製品が成長するための方法を探すプロセスとマインドセットのこと。エンジニアリングとマーケティングのミックスした概念。あなたの製品を使いたくなるように動機づけられた顧客との未開発のチャネルを見つけることがカギ。

シーン・エリス(Sean Ellis)

ウエブ・マーケティングのQualarooのCEO

ほとんどの従来型のマーケターは市場においていかに注目を集め、興味をもってもらうかにほとんどの時間を費やしている。
グロースハッカーは、より「エクスペリエンス」にフォーカスしている。それは、エンゲージメントとシェアを引き出し、ネットワーク中にプロダクト・エクスペリエンスを拡散させる。効果的なグロースハッカーは、徹底的にクリエイティブなエクスペリエンスを運用し、よく機能する要素を発見するまで最適化を行う。

アーロン・ギン(Aaron Ginn)

SNSのスタンブルアポン(StumbleUpon)のHead of Growth

グロースハッッカーにとっての究極のゴールは、自動的に数百万の人々に到達できる自走するマーケティング・マシンを構築することだ。

ミカ・ボールドウィン(Micah Baldwin)

自費出版のデジタル配信、デジタルコンテンツへの変換などのプラットフォームGraphic.lyの創業者

大きな予算がなくても、起業家たちは会社を設立するために、いかにしてシステムをハックするかを学んだ。

ノア・ケイガン(Noah Kagan)

製品やオンライン・サービスのデジタル配信を行うAppSumoの創業者

マーケティングはいつも同じ。つまり、お客様は誰なのか、どこにいるのかということだ。

リャン・ホリデイ(Ryan Holiday)

『Growth Hacker Marketing』の執筆者

僕らの最初のアイデアは盛大なオープニング、大きな始動、プレスリリース、もしくは主要メディアでの記事掲載だ。僕らは広告予算が必要だという発想では債務不履行に陥る。大きな予算で鳴り物入りの映画「トランスフォーマー」になるべきであって、小予算の「ブレアウィッチ・プロジェクト」になるべきではないというのは大きな思い違いなんだ。

グロースハッカーというのは、従来のマーケティングの台本を放り捨てて、その代わりに検証可能で追跡可能で拡大可能な方法に置き換える人間だ。彼らのツールは、コマーシャルやパブリシティやお金ではなく、電子メールやクリック課金広告、ブログ、そしてAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)だ。

彼らのマーケティング同業者らは、ブランディングとかマインドシェアといったぼんやりとしたことを追いかけているが、グロースハッカーはわき目も触れずユーザーと成長のことを考えている。正しいときはユーザーがユーザーを呼ぶ。彼らは発明家であり、オペレーターであり、自立型、自己増殖型の成長マシンのメカニックである。それが、何者でもない起業家を何者かに変える。

デヴィッド・オグルヴィ(David Ogilvy)

広告の父

私は無知による無秩序状態よりも知識の鍛錬を好む。我々は豚がトリュフを探り当てるように知識を探究するのだ。

ジョシュ・エルマン(Josh Elman)

グレイロック・パートナーズのパートナー

短く答えると、実際には成長をハックすることなんかできない。フェイスブックやツイッターで友達にジャンクメールを送りつけたり、アップルストアのダウンロード・チャートをハッキングしたりしたところで、人工的に成長を演出するようないかなる試みもうまくいかない。そんなことでユーザーをつなぎとめておくことはできない。つまりそれはカロリーのないものを食べているようなものだ。
グロースハッキングとは、ユーザーのことを理解して、いかに製品を受け入れてもらうかにフォーカスしたときに、より多くのユーザーを得て維持しつづける要件を満たすことができる。マーケティング予算を垂れ流すよりそのほうがよっぽどいい。

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