自販機を通り過ぎると美人店長からメッセージが届く 販促NOW<MOBILE APPLICATION>(13)

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日本コカ・コーラ「話せる自販機 GEORGIA」

ケータイ・スマートフォンジャーナリストの石川温氏が注目するアプリを紹介。ここでは、『販促会議』2014年1月号の記事を掲載します。(雑誌掲載当時の情報をもとに書かれた記事です)

石川 温(いしかわ・つつむ/ケータイ・スマートフォンジャーナリスト)
1999年に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。『日経トレンディ』編集記者を経て03年に独立後、ケータイ・スマホ業界を中心に執筆活動を行う。メルマガ『スマホ業界新聞』(ニコニコ動画)を配信中。

仕事の合間に欠かせないのが缶コーヒーだ。朝、通勤を終えて会社のデスクで1本、昼休み明けに1本、残業前に1本とつい手を伸ばしてしまう。

アプリでは、6人の美人店長から1人を選ぶことができる。よく使う自動販売機にあるQRコードを読み取って、行きつけを登録する。店長とまるでLINEやフェイスブックメッセンジャーをやっているような感覚になる。店長のコメントには事前に「書き込み中」という表示がされるところがとても細かい。

さらに、寒さが厳しくなるにつれて、飲む頻度は上がってくる気がする。そんな缶コーヒーが恋しくなる季節、強力なアプリを投入したのが日本コカ・コーラだ。同社の缶コーヒーブランド「ジョージア」が「話せる自販機 GEORGIA」という一風変わったアプリを配信し始めた。

アプリをダウンロード後、永作博美など6人の美人店長から好みの1人を選択。さらに普段、よく使っている自販機を“馴染み”の店として登録すると、近くを通るたびにコメントがもらえる仕組みだ。店長との会話はLINEやフェイスブックメッセンジャーのような吹き出し形式で表示される。

「芸が細かいな」と思わず感心してしまったのが店長のコメントだ。コメントが出てくる前に「書き込み中」という表示がされるのだ。まるで、実際に店長がわざわざ書き込んでいるような錯覚を覚えてしまう。ちょっとした演出であるが、リアリティを出すには申し分のない仕組みだろう。

スマホの位置情報と連携しており、自販機の近くを通ると、すかさずメッセージが届くという点も申し分ない。 缶コーヒーと言えば、さまざまなメーカーが新製品を出しまくる激戦市場。コロコロと飲むブランドを変える消費者もいる一方で定番商品を愛飲する人もいる。

そんな中、既存の顧客は囲い込み、新たなファンを増やす施策として、アプリを使い、さらに「美人店長」を用意してきた点は、男性消費者が圧倒的に多い缶コーヒーという商材ならでは。徹底的に男性を狙い撃ちしている潔さがいい。

また、日本コカ・コーラの強みと言えば、自販機の設置台数だ。全国に約98万台を設置しているという。全国でアプリが使え、プロモーションとして機能するという点では、同社が持つ自販機の数の強みが生かされている。これが他社であれば「アプリをダウンロードしたが、使える自販機が周辺にない」という状況にもなりかねない。

アプリと自販機を組み合わせようとすると、どうしてもアプリにクーポンを配信して、自販機で使わせるといった仕組みにしたがるものの、ユーザーがついてこない、ということにもなりがちだが、このアプリは「話せる」という疑似コミュニケーションに特化しているのが面白い。これも立派な「O2O」であり、仕事に忙しく、ちょっと癒やされたい男子の心をわしづかみする可能性があるように感じた。


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