広告クリエイティブの祭典であるカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル。部門数も増え、その分類も従来型のメディアを基点とした枠組みから広がりつつあります。そんなカンヌをメディアの視点で見ると、どんな発見があるのでしょうか。現地に参加をした電通の宮崎暢さんにレポートしていただきます。
宮崎暢(電通 MCプランニング局統合プロデュース推進部)
私は電通のMC(メディア・コンテンツ)プランニング局という部署に所属しており、広告会社における、いわゆる “メディアの人間”です。今年初めて、カンヌライオンズに参加しました。メディア部署の人間という、カンヌとはやや縁遠い立ち位置から、今回のカンヌライオンズ2014を見た感想を書かせていただきます。
でも現地で考えたことを書いていますが、ここでは広告会社のメディアセクションとカンヌの関係について書いてみたいと思います。
電通報の記事でも触れましたが、「なんでメディアの部署の人間がカンヌに行くのか?」という思いは、割と多くの人が持っているのだと感じました。社内でも、メディア部門の人からもクリエーティブの人からも、等しくその問いを受けました。メディアの人間にはカンヌは関係ない、と双方から思われているのですね。
カンヌはCMの祭典でもグラフィックの祭典でもない
初めて参加してみて、カンヌはCMの祭典でもグラフィックの祭典でもなく、「アイデアとエグゼキューション」の祭典であると思いました。
クリエーティビティーあふれるアイデアがあり、それをいかにやり切るエグゼキューションがあるか。そうした作品が世界中から集まる場がカンヌであって、いずれをも伴った作品が評価されているのだと感じました。