ベルリッツが実践するスマホ、PCサイトのUI改善
講演者
- 井幡 貴司(ベルリッツ・ジャパン株式会社 マーケティング部 シニア・ウェブマスター)
- 渡邊 和行(株式会社ユーザーローカルコーポレートセールス ディレクター)
ビジネスパーソン向け英会話スクールのベルリッツは、昨年同社Webサイトの全面リニューアルを踏み切った。これは、企業のグローバル化や東京オリンピック開催に向けた学習者のニーズの高まりによる、競合他社増大でのCPC高騰に対する戦略だ。
より効率的にコンバージョン率を上げるため、リニューアルサイトは、アクセス解析ツール「User Insight」の導入結果をもとにしている。このツールは、アクセス解析ツールベンダーのユーザーローカルが展開するサービスで、ユーザーがサイト内で「熟読しているエリア」や、「離脱したエリア」の場所とそれに至る動線を、マウストラッキングによるヒートマップで分析できるサービスだ。
ベルリッツ・ジャパン マーケティング部の井幡貴司さんは、本ツールを導入した経緯とWebリニューアル後の実績を次のように語った「これまで使用していた別の解析ツールでは、クリックされた場所は分かっても、クリックに至る動線を正確に把握できていませんでした。“ベルリッツ”と指名検索したユーザーが、英語学習に対する切迫度が高いことは分かっていても、そのユーザーが最初に欲していた情報を提示できていなかったことが、今回の分析で理解できました。提示すべき情報は、“ベルリッツの強みや特徴”ではなく“時間と場所”でした。このうように、分析結果をもとにいくつか仮説をたてWebリニューアルしたところ、コンバージョンは23%向上しました」。
その後のスマホサイトのリニューアルでは、PCとスマホの特性の違いを分析した上で対策を練ることを意識した。1ページにおけるユーザーの滞在時間はPCに比べスマホの方が20%ほど短い。PCの文字や画像情報をリサイズして転用するのではなく、スマホに即して、文字を極力減らし見やすい情報の最適化を行った。その結果、スマホからの情報に興味を持ったユーザーがPCで詳細を確認しコンバージョンを向上させる結果につながったという。
ユーザーローカル コーポレートセールス ディレクターの渡邊氏は、Webリニューアルとスマホサイト最適化の必要性について「ベルリッツさんのように、PCとスマホサイトを結びつけて戦略立てている企業は意外にも多いとは言えません。デバイスを横断してコンバージョン率の改善まで解析できている企業は大きな競争優位を持つことになります」と話し、講演を締めくくった。
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