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コラム

i(アイ)トレンド

話題のニュースキュレーションアプリ動向(3)「異彩を放つニュースキュレーションアプリNewsPicks」

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NewsPicks事業への挑戦、徹底的な専門化と差別化戦略

SPEEDA事業が順調に推移する中、NewsPicksという“経済に特化したニュースキュレーション”というサービスに2013年9月に参入した。その際には“NewsPicks Powered by SPEEDA”とアプリのスタート画面に書かれているように、SPEEDAで提供していた業界ニュースをベースにしている。

筆者はNewsPicksのサービスは徹底的な専門化と差別化が特徴であると考えているが、まず、“経済”ニュースに特化していることがあげられる。自分の特定ジャンルに特化することにより質の高い優れたサービスを提供できると考えている。

また、NewsPicksのニュースにはユーザーがコメントできる機能がついており、その道の専門家や有名人がコメントすることも特徴になっている。

NewsPicks_comment
NewsPicks_timeline

また、自分が業界の専門家や友人・友人をフォローすることでその人がピックしたニュースが集約され、オリジナルの“紙面”を作ることができる。ソーシャルメディアを活用した仕組みで自分だけのキュレーターを選択できるということで時代に合った優れたサービス発想と言えよう。

編集長に就任した佐々木紀彦氏(左)と共同代表の梅田優祐氏

編集長に就任した佐々木紀彦氏(左)と共同代表の梅田優祐氏

NewsPicksは他のキュレーションサービスと違い、有料サービスにも力を入れている。2月より月額1500円で8つの新聞や提携している雑誌の有料記事が読み放題になるサービスも始めた。

また、今月には外部から執行役員として招聘した佐々木紀彦氏を編集長として独自編集記事を発行し、有料サービスの拡充に努めるということである。

Yahoo!も包囲網を敷くキュレーションサービス

このように独自のポジショニングとサービス展開を通じてユーザベースは差別化されたビジネス展開を行っており、当初の資本増強は提携関係の強化につながるものだと筆者は考えている。一方でキュレーションサービスの覇権争いは始まったばかりで目が離せない状況だ。

例えばポータル最大手のYahoo!は米国のTaboola社と提携しYahoo!コンテンツ・ディスカバリー”というサービスのローンチを発表している。

その仕組みは記事の提供者のサイトへの送客及び回遊を促し、広告収入をシェアするというものである。コンテンツ供給サイドは収入の増加が期待できるためにパートナーも順調に集まってきているという推測がされている。

YAHOO

サービスインまでもうしばらくと思われるが、このように新しい仕組みが次々を導入され、ビジネスモデルも多岐にわたってくることで業界全体が盛り上がることを期待したい。

ちなみに、NewsPicksでは先週から、このAdvertimes(アドタイ)とも提携して記事を配信しているということなので、ひょっとすると皆様もNewsPicks経由で本コラムを見ていただいているかもしれない。その際には是非“ピック”していただき、忌憚のないご意見を発信していただきたい。