通販コピーの役割は、購入を迷う顧客の不安を先回りして取り払ってあげることです。その商品が本当に価格に見合った品質であるのか?をコピー化するには、売る商品のプロフィールを説明するだけでなく、あえて競合品の情報を盛り込むことが方法の一つです。たとえば、価格が同じくらいのライバル品がどんな店で売られているのか(デパートレベルなのかディスカウントショップレベルなのか)を記せば、その商品の品質レベルをある程度証明することになるでしょう。その上で、なぜこの価格なのか?…安いなら安いなりに、オリジナル化の大量生産につきこの安価が実現したとか、相場よりも高価な場合は、職人の手作りなのでどうしても高くなってしまう…といった「価格の理由」を詳しく示します。こういう情報を取るには、市場をリサーチしたり、メーカーを取材したりすることになるかもしれませんが、これも商品価値を「情報」で伝え切らなければならない通販の宿命と言えるでしょう。
価格を伝える際には、購入後にかかるランニングコストもしっかりと記さなければなりません。
たとえば家電。これからの季節に活躍する加湿器を例にとれば、本体価格プラス消費税はイニシャルコストとし、定期的に交換が必要なフィルターなど付帯消耗品をランニングコストとして、1シーズン使った場合のトータルコストを記すようにします。暖房器具なら1時間当りの燃料費(電気、ガス、灯油、蒔きなど)の目安も。掃除機ならフィルターと電気代の両方がかかります。
こういう些細な情報は、昔よりはちゃんと書くようになってきていますが、有利な場合は大きく目立たせるけど、不利な場合はスペック(仕様)欄に押し込むように小さな文字で…というケースがまだまだ多い。そうではなく、電気暖房など、思いのほかランニングコストがかさむアイテムほど、本文など目立つ部分に書く。PCにつなぐ最近のプリンターなどは、本体の安さに比べてカートリッジ式インクが高くてビックリ!します。 こういう事は、最初からコピーにきちんと書いて気づかせてあげるべきだと思いますね。
通販における商品コピーは、どこまでも「消費者目線」で書くことです。時には商品のデメリットを書くことになりますが、それでも届けるべき情報を、販売前にわかりやすく教えてあげる-— そうした商品コピーが多くの通販広告で常態化した時、通信販売=情報販売は、消費者にとってありがたい「信頼の小売システム」であるとの評価を勝ち取ることができるのだと思います。
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