日本でもHDR(ハードディスクレコーダー)の普及により、「タイムシフト視聴」など、新しいテレビの視聴スタイルが生まれている。もともとテレビ視聴に際して、多様なサービスが存在していた米国では、そのスタイルの多様化の変化は激しい。米・
にてテレビ視聴率調査部門を統括する、エリック・ソロモン氏に米国におけるテレビ視聴の傾向、さらに視聴行動が断片化する中での、測定方法の最近動向について話を聞いた。
——米国のテレビ視聴スタイルの変化の特徴とは。
米国内で起きている視聴行動の変化の特徴を一言で表せば「Fragmentation(断片化)」だ。次々と新しいデバイス、コンテンツ提供サービスが登場し、視聴スタイルは多様化し、従来型のテレビの視聴時間は減少。オンラインでの視聴に移行している。
米国で特に目立っているのが、「SVOD」と呼ばれる定額制ビデオ・オン・デマンド サービスで「Netflix」「Hulu Plus」「Amazon Prime」の3つが特に有名だ。ニールセンでは今年から、これらSVODによる視聴も計測の対象にしているが、ニールセンのパネルのうち、約4割の世帯でSVODに登録しており(2014年9月現在)、その数値は2014年1月より6ポイント上昇している(グラフ1)。