又吉直樹『火花』をめぐる編集者たち——森山裕之 × 九龍ジョー × 浅井茉莉子【後編】

変わるべき編集者としての役割

森山:

最初に掲載されたのが、1月10日発売の『文學界』ですよね?

浅井:

そうですね。しかも年末なので12月半ばには校了しないといけなくて、あまり時間がなかったんです。だから又吉さんの判断スピードの早さには助けられました。疑問があるところに対して、どう修正するかの判断が早いんですよ。その場で「ここは直す、直さない」と決めてくださり、同時に「この場面はどういう意図ですか?」と質問すると、非常に的確に説明してくださいました。何を書きたいのかを明確に認識しているので、その場でのやりとりが非常にスムースでした。文章や小説に正解はないので、わたしは提案はしますが、基本的にはいつも、最終的な判断は作家さんにお任せしています。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1717 / 3400 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

編集会議スピンアウト企画
編集会議スピンアウト企画
編集会議スピンアウト企画
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ