ウェブ施策だけではなく、コンサルティングから、企画制作、実装、解析まで統合的なデジタルコミュニケーション構築を一手に担う博報堂アイ・スタジオ。業務領域の広さに加え、「振り切った企画」で人の心を動かす“体験”を提供できるクリエイティブ力に真の強みがある。
博報堂アイ・スタジオ エントランスのチョークアート前にて、JRAの競馬コンテンツづくりを牽引した3人。左から、プラナー・インタラクティブディレクター野田慎太郎氏、アートディレクター・インタラクティブディレクター堀井正紀氏、プロデューサー松永勇樹氏。
「相撲」とのコラボで掲載メディアを拡大
第1弾の「日本スモウダービー」。競馬未経験者に向けてより間口の広い大相撲とのコラボを企画し、話題化を図った。
「力士がダービー優勝馬に乗り、レースする」。そんな競馬ゲームを遊べるJRA(日本中央競馬会)のサイト「日本スモウダービー」が2015年5月にオープンした。
「これまでもJRAでは漫画やゲームとコラボレーションした企画をいくつか展開していました。しかし、いずれもエンタメカルチャーとしての広がりが主で、拡散エリアをもっと広げられるのではと感じていました」(プラナー・インタラクティブディレクター野田慎太郎氏)。
そこで、総合ニュースに載るような格式や話題性がある企画を目指し、数え切れないほどのアイデアを出した。結果、生まれたのが「日本スモウダービー」だった。
「相撲といえば、格式は十分過ぎるほど備えている上に、当時若手力士の人気が高まっていたこともあり、話題性もありました。想像もつかないこの2社のコラボですが、『楽しみと興奮を提供する』という課題の本質をつかみ、両社から快く許可をいただきました」(プロデューサー松永勇樹氏)。
そこから、ジョッキーである力士を自分好みにカスタマイズできたり、顔認識技術を使って自分そっくりにできる機能を導入。プレイヤーに「自分事化」してもらい、のめり込んでもらうことを狙った。