落合陽一×菅野薫「『現代の魔法使い』が想像する未来と広告」【前編】

身の回りの「物」が動きだす未来がやってくる

落合:

ここまではアートの話をしてきましたが、僕が大学で教えているのは計算機です。電気工学者のクロード・シャノンが1937年に発表した修士論文「継電器及び開閉回路の記号解析」は電気回路のスイッチングを「0」と「1」に置き換えて、デジタル計算機の基礎を作りました。僕は学生のころ、このスイッチと電気の関係にすごく興味があって、この「電気がみえるデバイス」は大学生のときに作った、格子点のスイッチのオンオフの切り替えによって回路が作れる作品です。部品を挿すだけで電子回路がつくれるブレッドボードになります。

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