グルメエンターテイナーとしての心得は「権威にはなりたくない。等身大のデブでいたい」(ゲスト:フォーリンデブはっしーさん)【後編】

「赤身熟成肉」ブームと「ローストビーフ丼」ブームの知られざる関係とは?

はっしー:焼肉ですか、そうですね。最近のイチオシは代官山の「かねこ」さんですね。あそこはもともと「くにもと」という浜松町にあった名店で8年間内弟子として働いていた人が独立したんですけど、若い感性でいろいろなことにチャレンジしてるんですよ。肉質が素晴らしいことは間違いないんですが、さらに肉のカット。それぞれの部位にあった適切なカットをしつつ、肉を食べる前の前菜で出るローストビーフなど、チャレンジしている姿が素晴らしいと思います。

澤本:腹減ってきた(笑)。

権八:メディアでそういうことを惜しげもなく言うじゃないですか。予約取りづらくなったりするのはいいんですか?

はっしー:お店に迷惑がかからない形であれば。結構喜んでくれるパターンが多いですけどね。

澤本:そうだよ。お店は喜んでいて、俺らが店を取れなくなるから。権八は自分のことを考えてるだけだから(笑)。

権八:「かねこ」のこと、そんなに電波で言わないでよ、みたいな(笑)。

はっしー:そうですよね。この間、LINEで「かねこ」さんの情報をお伝えしたばっかりだったので。行こうと思ってたんですか?

権八:いや、行ったことあって。おいしいよね、本当に。「くにもと」は厳しいというか。遅刻しちゃダメとかね。「かねこ」さんはそういうのないもんね。

はっしー:優しいですよ。

権八:ヒロキくんは、会社が近いよね。

中村:近いです、代官山ですから。あと、私の嫁が牛タン好きなんですよ。

はっしー:牛タンは素晴らしいお店をこの間、発見しましたよ。

中村:どこですか…言わないでくれって感じですけどね、もう。

澤本:放送では切って、俺らだけ聞きたい(笑)。

中村:ピーって入れてもらって(笑)。

はっしー:おいしいんですけど、場所が滋賀県の彦根にあるんですよ。

澤本:それは言っていいです(笑)。

はっしー:「名城園」というところなんですけど、80歳ぐらいのおばあちゃんが1人でやっているんです。

権八:伝説の店だね。

はっしー:タンを鉄板からはみ出るほどの薄切りの大判サイズでカットしまして、タン先とタン元が両方ついてるんですよ。なので、コリコリとしたタン先の部分、そしてジューシーなタン元の部分を一度に味わえるという。さらに、タン塩はレモンをつける人が多いと思うんですけど、そのお店は山椒につけるんですね。

澤本:うわー、おいしそうだ。

はっしー:なのでビリッとした刺激がさらに食欲を加速させるという。

中村:うまそう。

権八:焼肉食いてー(笑)。焼肉はずっと安定してブームで、熟成肉だなんだと最近の流行りがあるけど、新しい肉の流れってあるんですか? こういう食べ方あるんだとか。しばらくは熟成、エージングビーフが続くんですかね?

はっしー:大きな流れと小さな流れがあります。語りだすと止まらなくなるんですけど、大きな流れとしては、昔の日本は“霜降り絶対主義”だったんですね。A5、A4ランクというのは霜降りのランクなんですよ。おいしさのランクではなくて、いかにきめ細やかな霜降りか、そして歩留り、量がたくさん取れるかというランクだったんです。

そこからの反発でヘルシーな赤身肉が注目された。赤身肉はそのまま食べると、パサついてたり、味が薄かったりしますが、熟成させると旨味と香りが凝縮すると。さらに、その熟成肉は塊ごと焼いて、食べるときにカットしたほうが旨味は逃げないことがわかったので、霜降りからの脱却で赤身熟成塊肉という大きな流れがあります。

澤本:なるほど。授業だ。

権八:わかりやすい。

はっしー:その塊肉って要はローストビーフじゃないかという話も出て。なので、さらに肉を求める真剣な肉好きがローストビーフに注目したんです。それを念頭に置いたうえで、今度は小さな流れの話をすると、ユッケ事件が起きてから生肉規制があったんですね。
それから許可を取ったお店じゃないと生肉を出せなくなりましたが、食べられる絶対数が少ないので、生肉好きが飢えはじめたんですよ。そのときに生じゃないけど、レア目に仕上げた肉がウケるようになってきたんです。なので、牛カツも中をレアに仕上げたところが多いじゃないですか。そして、今流行りのローストビーフ丼もレア目に仕上げた感じなので、そのレア目文脈のローストビーフと赤身熟成塊肉の文脈のローストビーフが合体したから、今はローストビーフのブームが来ていると。

澤本:なるほど~。

権八:今、ローストビーフのブームが来てるんだ。

はっしー:ローストビーフ丼が巷に溢れすぎているところがありますね。もともとは関西からローストビーフ丼が流行ったんです。関西にあった「レッドロック」という神戸のお店が高田馬場に出てきたんですよ。今はもう高田馬場で1、2年経ってますが、それでも昼間1時間半待ちぐらいの行列ができますね。

権八:ローストビーフというと、昔から日比谷にある東京會舘の有名なやつとか、僕ら電通は新橋のゴチャゴチャとしたビルの中に入っている「七蔵」という。

はっしー:あぁ、おいしいですよね、稲庭うどん。

権八:そうそう。そうそう。でも、あそこは何と言っても夜のローストビーフ。そういう昔からあるところも流行ってるのかな?

はっしー:だと思いますけどね。ローストビーフは今アツいですね。先ほどお話した「かねこ」さんも前菜でローストビーフを出すんですけど、焼き肉屋が本気を出したローストビーフもまたすごいんですよ。良い肉を使いながら、ちゃんとレア目に仕上げて。もう口溶けが違いますね。という流れがあるので、今後はさらにレア目文脈が進化すると思います。

権八:なるほど~。

次ページ 「牛だけじゃない!今、注目しているのは「放牧豚」」へ続く

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