初監督作品では会社から「こんな映画つくっていいと思ってるの?」と怒られた!(ゲスト:細田守さん)【後編】

【前回コラム】「『バケモノの子』をつくるときに考えていた“心の親”について(ゲスト:細田守さん)【前編】」はこちら

近所のファミレスで脚本などを書くことがあるという細田監督。その執筆環境が作品にも影響している部分があるという。それは一体何なのか!?

今回の登場人物紹介

左から、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、細田守、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)。

※本記事は7月16日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

『デジモンアドベンチャー』制作時に会社から言われたこと

中村:

先週に引き続き、映画監督の細田守さんをお迎えしております。1999年の初監督作品、劇場版『デジモンアドベンチャー』をちょうどさっき下で見ていたんですけど、軽くウルっときちゃって。たった20分ですが、すごいんですよ。子ども向けの番組だけど、抜群に大人でも見られるというか。

細田:

最近、『デジモン』を子どもの頃に見てくれていたという人たちが成長して大きくなって、「細田さん、昔デジモン見てましたよ。良かったです」と言って握手を求めてくれるんです。それが海外では黒人の筋肉質の男だったりして、僕は見上げながら本当に大きくなったねと(笑)。『デジモン』はアメリカのFOXチャンネルでやっていたので、海外の人もわりと知ってる人がいてビックリします。17年前の作品だから、当時10歳だとしたら27歳でしょ。

澤本:

30歳ちょい前ぐらいの方々が。

細田:

目をキラキラさせて、子どものような瞳で僕に話しかけてくれる。10代の1コマを。

澤本:

一部に残ってるわけですね。

細田:

うれしいですね。子どもに向けた映画をやっていて、喜びというか、うれしいのはそういうところです。

中村:

当時、子どもが見ていたら圧倒されるんじゃないかというつくりで。『ポケモン』みたいに技名を言いながら、かわいく魔法をピカピカ出すのではなく、マッシブに街をボコボコ壊しながら、モンスターがどんどん大きくなっていって、ガチンコで戦うという。細田さんは万人受けを考えてらっしゃるじゃないですか。その中でもあれは“違う万人向け”というか、子ども向けに対するカウンターというか。子どもはここまで見られるんだぞ、というものを感じましたね。

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