第54回宣伝会議賞のイメージキャラクターを務めるのは、いま人気急上昇中のアーティスト「水曜日のカンパネラ」のボーカル・コムアイさん。他にない、独自の世界観をつくり上げ、若年層を中心に支持を集めるコムアイさんに、クリエイティブに対する思い、言葉に対する考え方を聞きました。
—撮影の感想を聞かせてください。
今回は、「今までの宣伝会議賞とは、まったく違うイメージでやりましょう」というオファーをいただいたので、「これはダメ」という制限は何もありませんでした。皆さんと一緒に、新しいイメージを一からつくる気持ちで、ずいぶん自由にやらせていただきました。
最近、サイド光(編集部注:被写体の横から光が当たっている光線状態。立体感や質感を表現するのに向く)にハマっているので、今回もサイドから顔に光を当ててみました。ライブをしているときって、いろんな照明が顔に当たるんです。サイド光によって、ライブ感も演出できればと思いました。
—コムアイさんにとって、クリエイティブとはなんですか?
遊び心。遊び心が溢れている人のほうが、クリエイティブは上手なんじゃないかな。賢いだけでは通用しない。これが欲しいとか、こっちのほうが綺麗とか、欲が強い人のほうが、面白いものをつくれると思います。「綺麗」に対する欲が強くなければ、良いものは生み出せないと思うんです。
撮影も、いま目の前にある状態を少しずつ変えながら、より良いものを目指して調整していきますよね。角度、照明、被写体の表情……皆がピタッとくるところを探して、少しずつ変えていく。音楽で言う、チューニングみたいなものです。それって、「もっと良くしたい!」という欲がないと、やる気すら起きません。

