上場企業のIR情報を動画で紹介しているWebメディア「IRTV(アイアールティービー)」。ベクトルの子会社であるIRTVが2014年に開設し、現在は約100社の動画が掲載されている。さらに2016年にはSBI証券と連携し、同社のサイト内にも動画が掲載されるなど、いまIR業界の注目を集めているメディアだ。そこで、IRTVの取締役 小松俊一氏とIRコンサルタントの小林史佳氏に、IRTVが上場企業の支持を得ている理由を聞いた。
映画のトレーラーのように魅力を伝える
—IRTVとは、どのようなサービスでしょうか。小松:
IRTVは、企業のIR情報を動画でわかりやすく伝えるインターネットTVです。上場企業の社長がビジネスや決算について5分程度でコンパクトに説明する動画や、事業内容をインフォグラフィックで説明している動画などがアップされており、企業の魅力を投資家により理解してもらうことができます。
IR情報は、最近は決算説明会のパワーポイントで分かりやすくなってきたものの、いまだ決算短針や有価証券報告書はじめ文字情報が中心です。さらに決算説明会を撮影した動画をそのままWebで公開している企業も多く、再生時間が40~60分と長いため、どこを見ればいいのか分からないということもあります。
そこで、IRTVでは映画の宣伝で使われるトレーラー(予告編)のように、コンパクトに企業の魅力を投資家に伝えて、株価にいい影響を与えることを目指しています。
—「IRTV」は2014年のスタート後、すでに約100社が動画を公開しています。なぜ短期間でそれだけの企業が動画を公開しているのでしょうか。
小松:
それはIRTVのビジネスモデルにあります。動画の制作は無料で、配信量のみで手軽に始められるのです。月5万円からでIRTVのほか、提携している金融投資情報サイト『みんなの株式(みんかぶ)』、SBI証券のWebサイト、それから各社のオウンドメディアに動画が配信できます。


