“掲載すると、商品が売れる!”とメーカーが注目するWebサイト「レシポ!」。掲載商品の購入レシート画像を送るだけで、ポイントが還元されるサービスだ。ハインツ日本はデミグラスソースやハンバーグソースのプロモーションで、この「レシポ!」を活用。精肉とのセット購入を促すことに成功した。「レシポ!」がなぜ成果を出せるのかという秘密に迫った前回に続き、今回はハインツ日本 岡部耕二氏とニジボックス 美園直人氏に具体的な事例について話を聞いた。
デミグラスソースの初回購入をどう促す?
—ハインツ日本が「レシポ!」を活用した背景から教えていただけますか。岡部:
私が所属しているマーケティング本部 家庭用ドライ商品の担当領域では、デミグラスソースやホワイトソースの缶詰、ハンバーグソースのパウチなどを扱っています。これらは当社がカテゴリートップシェアで、中にはシェアが80%を占める商品もあります。ただ、そもそもこれらのカテゴリー自体の市場規模が小さく、購入経験率も低くなっています。
そこでマーケティングのアプローチとしては、競合他社からシェアを奪うのではなく、いかにカテゴリー未経験の消費者に商品を試してもらえるかがポイントになります。
— 「レシポ!」でポイント還元することで初回購入のハードルを下げた、ということでしょうか。岡部:
はい、そうです。しかし購入経験率の低い商品にただポイントをつけても、大きな成果は期待できません。なぜなら、多くの消費者の生活にまだ入りこめていないからです。
ただ一方で、これらクッキングソースを使う際に必要となる素材そのものである「牛肉」や「合いびき肉」などの精肉はどのご家庭でも使われています。そこで裾野の広い精肉をフックに該当商品を一緒に買ってもらうことで、ポイント還元するキャンペーンとしました。この仕組みであれば、どの消費者の方にとってもトライアルのハードルが下がると考えたからです。
