なぜ「ダイバーシティ」をテーマにしたマーケティング本を書いたのか
宣伝会議から多様性戦略やダイバーシティ経営に企業としてどう取り組むかをテーマにした書籍『
ダイバーシティとマーケティング-LGBTの事例から理解する新しい企業戦略-
』を発行した。
近年、企業の経営課題として「ダイバーシティ」という言葉が良く出てくるようになったが、社会的責任、CSR、といった言葉と合わせて語られることが多く、ほとんどの場合、対応しなければならない、考慮しなければならない、配慮しなければならない、といった「負わなければならない責任」として語られている。
また逆に、近年、社会的にもLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)へ注目が集まり、その消費行動の分析から、「マーケティング上、いま企業が狙うべき消費者ターゲット」として、語られることも増えてきた。
しかし、このような語られ方は少し極端ではないか、もっと当事者やその関係者のことを知り、本質的な議論から始めるべきではないか、という気持ちが出てきたのだ。
そこで「ダイバーシティ」とは何か、という基本的なことから、多様性とイノベーションの関係、企業はどう「ダイバーシティ経営」に取り組むのかなどをLGBTの事例を引用しながらまとめた書籍を出すことになったのだ。