月間4600万CV(コンテンツビュー)・1200万UUを誇る、国内最大級のエンターテインメントメディア「笑うメディア クレイジー」。運営するのは、昨年9月にベクトルグループに加わったLAUGH TECH(ラフ テック)だ。Facebookなどのソーシャルメディア上での拡散力を武器に躍進を続け、広告主からもネイティブアドやオウンドメディア支援で注目されている。拡散するコンテンツをどのように制作し、企業のマーケティングを支援しているのか。同社 代表取締役の伊藤新之介氏に話を聞いた。
ラフテックがベクトルグループ入りした理由
—まずは伊藤さんがラフテックを起業された経緯から教えていただけますか?
僕は学生の頃からインターネット塾の会社を経営していたのですが、震災を機に友人へ譲渡して、2013年4月にラフテックを創業しました。当初は漫画アプリなどのサービスと、漫画制作の受託をしていたのですが、なかなかうまく軌道に乗らず、次に仕掛けたのが「笑うメディア クレイジー」でした。クレイジーは立ち上げから1カ月で月間900万PVに到達と、初速が良かったので、ここに注力しようと決断したのです。
もともと漫画サービスを運営していた頃から、どうすればバズるのか、ソーシャル分析ツールの開発に力を入れていました。そのノウハウをメディアでも活用しようと、クレイジーが生まれました。また、僕自身が関西出身で「お笑い」に多少のプライドを持っていたということもありますね(笑)。
—2016年9月にベクトルグループに参加した背景は?
もともとベクトルが、マイクロアド社との合弁会社を設立するなど、PR会社の範疇にとらわれない積極的なコミュニケーションを行っていることを知っていました。その前提の上、今回の話をいただいた際に、より詳しくベクトルの戦略を聞くと、これはもうPR会社ではなくコミュニケーション全体を設計し、創出したコンテンツを最大に、かつ最適に流通させようとしている新しいタイプの会社だということがわかりました。

