「パナソニック宣伝100年の軌跡」(8-1)スター商品を生み出す—テレビ・録画機器・カメラの広告篇

文化をつくってきた伝統と広告の審美眼

垂水佐敏(クリエイティブディレクター、CMプランナー、作詞家)
1970年博報堂に入社。「画王」をはじめ、30年以上にわたりパナソニックの広告制作に携わる。ACC、カンヌライオンズ、クリオなど国内外の広告賞の受賞は200作品を超える。現在はクリエイティブセミナー、ワークショップを各地で開催。京都造形芸術大学元教授。日本広告学会会員。

—テレビが置かれていた市場環境や「画王」の広告キャンペーンが成功した背景について教えてください。垂水:

白黒テレビが家庭に普及したのが1950年代の後半から60年代の前半です。テレビがドカンと茶の間にあり、ともすればお父さんより偉いような立ち位置でした。家具調テレビの「嵯峨」はパナソニックの代表的ヒット商品。その後カラーテレビが普及して。正月のプレゼントキャンペーンの定番だったのが、テレビの上に飾るその年の干支の置物でした。それぐらいテレビは娯楽としてもインテリアとしても茶の間の中心的な存在だったんです。「画王」の発売当時は、メーカー各社で激しい販売競争をしている真っ只中でした。

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