「パナソニック宣伝100年の軌跡」(10)多様な切り口で商品を引き立てる — 情報通信の広告篇

デザイン性から環境への配慮まで時代に即した広告の表現

—大谷さんは商品広告だけでなく、ブランディングにつながる企業広告も担当されていました。

大谷優二(クリエイティブディレクター)
1985年博報堂に入社。以降パナソニックなど数多くの企業のCM制作に携わった。ACCゴールド、広告電通賞・部門最優秀賞、消費者のためになった広告コンクール・CMグランプリなど受賞。

大谷:

商品広告と企業広告の両軸で回すのが、パナソニックのスタイルだと思います。「高度ケータイ成長」をキャッチフレーズにした広告も企業広告のひとつです。テレビをはじめ、カメラ、オーディオなどを並べて携帯電話の形に見立てることで、「搭載されている機能の進化」をADとコピーライターが表現してくれました。これまで総合家電メーカーとして培ってきた技術が凝縮されていることを伝えています。宣伝部門の方からは、企業広告で大切なのはその時の社会性があるかどうかだと、口が酸っぱくなるほど言われていましたから。

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