「まずは郷に入れ」の精神で
それからは「まずは郷に入ろう」と、高岡地域の飲み会にとことん顔を出しました。
映画は、商店街総出の協力の下での撮影になりました。今でもやりとりは続いていて、「いつこっちに引っ越してくるの!」と言われるぐらいです。僕は海外撮影に行ってもガイドブックやネットは見ず、わからなければすぐ街の人に必ず聞きます。そうすると、「そこよりももっといい店があるよ」という風によりいい情報が入ってくることを知っているからです。これは地域で仕事をするときも同様で、徳島では居酒屋で知り合ったおじさんに初めて「農村舞台」に連れていってもらい、驚きました。徳島の農村の各神社には舞台があって、そこで農家の方が先祖代々継承されている文楽をやるんですよ。奥さんが三味線を弾いて。