メディアアートが社会に投げかける問い — アルスエレクトロニカ現地レポート②

前回

は、今年のテーマ「“Error” – The Art of Imperfection」の視点から、フェスティバルの中心地である「POST CITY」(すなわち”郵便集積所跡”または”これからの都市”) の展示をピックアップして紹介した。

本記事では、カンファレンスやカテゴリーに分け、優秀作品が選ばれるPrix Ars Electronica(アルスエレクトロニカ賞)の受賞作品プレゼンテーションで話された内容をもとに、メディアアートが映し出す今の社会における不安、不満、問題意識を見ていく。

アルスエレクトロニカの共同創設者であり、アルスエレクトロニカ賞のリーダーでもあるHannes Leopoldesederの言葉によれば、かつてないほどに急速な進化を遂げるこの時代だからこそ、パニックに陥ったり、後退しようとするのではなく、立ち止まってみること、振り返ってみることが重要だと言う。

“偏見”と“真実” – ジャーナリズムとしてのデータとメディアアート

今年のテーマ“Error”に基づいて開かれたシンポジウム「The Fragile / ERROR – The Art of Imperfection」や、アルスエレクトロニカ賞のプレゼンテーションでも議論の的となっていたのがシステムの“偏見”と“真実”についてだ。

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