経営者発想で考えるマーケティング- スカパーJSAT、セイバン、モンデリーズ・ジャパン、有楽製菓が見据えるマーケターの次なる役割とは?

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【第23回JAPAN CMO CLUB研究会参加者】
・スカパーJSAT メディア事業部門 プラットフォーム事業本部 プロモーション部長 三上武典氏
・セイバン 代表取締役社長 泉貴章氏
・モンデリーズ・ジャパン 取締役 マーケティング本部 森繁弘氏
・有楽製菓 代表取締役社長 河合辰信氏

写真左から有楽製菓 代表取締役社長 河合辰信氏、セイバン 代表取締役社長 泉貴章氏、加藤希尊氏、スカパーJSAT メディア事業部門 プラットフォーム事業本部 プロモーション部長 三上武典氏、モンデリーズ・ジャパン 取締役 マーケティング本部 森繁弘氏。

長期的な視座でブランドを育てる、大きな決断を下すのはトップの役割!?

11月21日、23回目となる「JAPAN CMO CLUB」の研究会が開催された。今回は、スカパーJSAT メディア事業部門 プラットフォーム事業本部 プロモーション部長 三上武典氏、セイバン 代表取締役社長 泉貴章氏、モンデリーズ・ジャパン 取締役 マーケティング本部 森繁弘氏、有楽製菓 代表取締役社長 河合辰信氏の4名が参加をした。

参加者のうち、2名がマーケティングの仕事の経験も持つ経営トップということもあって、「マーケターも売上、利益に対してコミットする姿勢が必要」といった意見が出た。

その後も、「経営者視点のマーケティング」というテーマでディスカッションは盛り上がりをみせたがセイバン、有楽製菓の2人の経営者は特に、長期的な視点でブランドを守ることの重要性を意識。

短期的な売上だけでなく、長期的なブランド育成を踏まえて、これまでに大きな決断をしてきたことから、「マーケターが売上にコミットする姿勢を持つだけでなく、経営トップにもマーケティング発想、顧客起点の思考があると、企業の継続性に寄与するようなブランディングのプランも実行できるのだということが分かった」といった声もあがった。

「JAPAN CMO CLUB」の活動は早くも5年目に突入。今回で23回目となる研究会の他に、分科会を年8回程度、セミナーやフォーラムなども年5回ほど開催し、次世代のマーケターに向けての発信もしている。

加藤希尊氏

JAPAN CMO CLUBのFounderである加藤希尊氏は、「この活動をきっかけにキャンペーンでの企業間コラボレーションや共同での商品開発といった流れも熱くなってきた。今後は東京だけでなく、大阪でも展開していこうと活動拠点を広げている」と近況を説明した。

研究会は、まずこれまでの研究会同様、企業のマーケティング活動の共通課題として消費者の「スマート化」、「コモディティ化」、「人口減少」の3点に焦点を当てた議論から始まった。

これまで開催された研究会でのディスカッションを踏まえ、加藤氏は「カスタマージャーニーが多様化している今、組織やメソッド、顧客理解、ジャーニー、パートナー選定、成果など幅広いところを視野に入れて企業のマーケティングを考えていかなければならなくなっている」と提唱する。

あらゆる部門に、マーケティング思想が必要だ

今回の研究会に参加した4社は共通して「社内にCMOはいない」「カスタマージャーニーを十分に意識してこなかった」と話す。

モンデリーズ・ジャパン 取締役 マーケティング本部 森繁弘氏

とはいえ、森氏は「社内ではカスタマージャーニーではなく、コネクションマップと呼ぶ資料はつくっている。メディアの軸の中で、お客さまとブランドとの出会いの流れをどうつくり、組み合わせていくかを意識している」と話し、さらにこう続ける。

「ガムの消費量が減っている今、店頭がますます重要になっている。当社では、特にSee、scan、spot、show interest、selectの5sに注目して店頭でのブランド体験、プロモーション戦略を企画している」と説明した。

同じく製菓を扱う河合氏はCMOが不在な理由について「どの部署にいても基本的な発想はマーケティングと変わらない。すべての部門の仕事に顧客がいて、いかにその顧客にアプローチをするかを考えるのが仕事だからだ。それだけに、全社員にマーケティングを根付かせることが大切だと思う」との意見を述べた。

スカパーJSAT メディア事業部門 プラットフォーム事業本部 プロモーション部長 三上武典氏

三上氏も河合氏に同調すると同時に、危機感を示す。

「当社の場合、マーケティングという言葉自体、会話に出てくることも少なかった。マーケティングの重要さを社内に浸透させていかなければいけないと考えている。一方で、マーケティングと名の付く組織がないからこそ、多岐に渡るお客さまと接する各セクションが意識を持つ方向に進めばよいと考えている」(三上氏)。

数年前から、テレビCMの出稿も強化している「天使のはね」のセイバンだが、泉氏は「前職のサントリーでマーケティングの重要性を学ばせていただいたが、私が入社した当時は、CMOのみならず、生産の中にいる作業員以外、誰もいなかった。テレビCMの企画も先代の社長である父が見ていた」と話し、驚かせた。

次ページ 「大切なのは「Make Difference」-いかにDifferenceをつくれるか?」へ続く

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