言語化ブームからマーケターは何を見るべきか?【Adver Times Day 2019 Spring】

今回は4月23日と24日に開催された「宣伝会議 AdverTimes Days 2019 Spring」より、『たとえる力で人生は変わる』の著者で、ヤフー株式会社 マーケティングソリューションズ統括本部マーケティング本部長・井上大輔氏の講演の内容を一部お届けします。

言語化能力を高める4つのステップ

井上大輔氏

ソーシャルメディアを見ていると、「言語化が大事だよね」とか、「言語化能力を高めるにはどうしたらいいのか」といった話がよく出てきませんか?言語化というのは、普通に考えると「言語にすること」。ソーシャルメディアで情報発信していること自体「言葉にしている」のに、なぜわざわざ「言語化」と言うのだろうと疑問に感じ、みなさんが言っている「言語化」の意味を細かく分析してみました。

すると、なんとなくこういうことだろうと。

①事象・具象(世の中のできごと)をよく観察すること。そこから、②複数の事象の共通点を見つけ出し、③話を伝える相手のことをよく理解して、④相手にわかりやすく表現する。

この4つのステップが「言語化」と表現されている。これが上手にできる人が「言語化能力が高い人」「言語化がうまい人」と言われていると分析しました。

この4つのステップを、ぞれぞれ「能力」に置き換えてみましょう。

①事象をよく観察する能力は「解像度」

②複数の事象に共通する何かを発見する能力は「抽象化能力」

③伝える相手をよく理解する能力は「共感力」

④相手にわかりやすく伝える能力が「表現力」

言語化の能力を高めるには、この4つの能力を総合的に高めていく必要があるのではないかと考えます。基本的には、自分が今どの能力を発揮しているのかを意識することだと思います。筋トレする時も、鍛えたい筋肉を「使っている」イメージをすると効率がよくなると聞きます。

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