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宣伝会議は2019年10月11日、「インターネットマーケティングフォーラム2019」を福岡で初開催。各社の先進的な事例とその成果に関する11のセッションを行った。本記事では、日本郵便のデジタル×アナログの活用を探るプロジェクトに基づいて行われた対談についてレポート。日本郵便はこの3年間、デジタル×アナログの組み合わせの最適な組み合わせを探るため、産学共同プロジェクトを立ち上げて検証を行ってきた。今回は、参加企業のひとつである富士フイルムと、デジタル×リアルの連携を模索する九州旅客鉄道(以下、JR九州)とを迎え、ディスカッションを行った。
“あたたかみ”を感じさせるDMでロイヤルユーザーにアプローチ
日本郵便が行う「デジタル×アナログ」実証実験とは、デジタル施策とDMは対立するものではなく、組み合わせることによって効果が出る、ということを明らかにしていくことを目的に約4年前にスタートしたプロジェクトだ。早稲田大学の恩藏教授も参加し、さまざまな企業と実験を行ってきた。
セミナーの冒頭、本プロジェクトに参加をする富士フイルムの一色氏がデジタル×アナログの実証実験を行った成果について発表を行った。富士フイルムでは、立ち上げから20年になるメーカー直販ECサイト「PRINTS AND GIFT」のマーケティング活動で、実証実験を行った。
同サービスは、eコマースのビジネスモデルであるため、これまではEメールを中心にオンラインのプロモーション手段を使用する機会が多かった。
フォトライフの提案や売上拡大はもちろん、ユーザーの声を直接吸い上げて新商品開発やサービス開発へとつなぐのも狙いだ。
しかしこれまでのデジタル中心のマーケティング活動について一色氏は「eコマースではメールでのコミュニケーションが中心になります。サイトの総会員数約200万人のうち、メールを送れるのはその半分。開封率は約15%なので全会員の8%としかコミュニケーションできていないことが課題でした」と話す。
