月刊「ブレーン」が主催するオンライン動画コンテスト「BOVA2018」において、準グランプリとリクルートマーケティングパートナーズの協賛企業賞を受賞した作品「私のおじいちゃんとおばあちゃん」。制作者の安井祥二さんの実の祖父母が出演したこの作品は、2019 59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSのフィルム部門Bカテゴリー(オンラインフィルム)において、ACCブロンズを受賞した。安井さんと共同制作者の本田拓也さんに、今改めてこの作品の制作背景や、その後の話を聞いた。
結婚のよさ教えてくれたふたり
「私のおばあちゃんとおじいちゃん」を制作したのは、岡山県岡山市の映像制作会社 びよりのチームだ。メンバーは安井祥二さん、本田拓也さん、安井久雄さん、岡本恭尚さんの4人。作品は、リクルートマーケティングパートナーズの『ゼクシィ』の課題「結婚したいと思う人が増える動画」に対して応募された。
まずは今一度作品を見直してみたい。
認知症を患った入院中のおじいちゃんと、そのおじいちゃんと人生を共にしてきたおばあちゃんの、病室内での会話を切り取った内容。おじいちゃんは、おばあちゃんから「もう結婚60年になんねんよ」と聞き、そこで始めて知ったかのように「60年!うわあ、すごいなあ…」と目を輝かせる。
作品には、「お互いを思いやり大切にする夫婦の愛はいくつになっても変わることはない。夫婦で年をとることの美しさ、尊さを見せることで、『結婚っていいな』『夫婦っていいな』と、結婚に対する『憧れ』を抱くことをゴールにしました」と説明を添えた。
「おじいちゃん」と「おばあちゃん」の二人の会話を映しただけの、シンプルなドキュメンタリー作品はどのようにして生まれたのだろうか。
「この動画を制作したのは、2017年末から2018年の始めにかけてでした。2015年からBOVAへの応募を始めましたが、ふだんの仕事があるので、企画をするのはいつも大体この時期。お正月休みを利用してアイデアを練り込み、休み明けに一気につくりこむんです」と話すのは安井さんだ。