年末商戦に向けて、世界中で熱を帯びる広告活動。アメリカでは11月28日の「感謝祭」の祝日を皮切りに、翌日の金曜には小売店で大規模なセールが行われる「ブラックフライデー」、翌週の月曜にはECの一大セール「サイバーサンデー」が実施され、あれよあれよと言う間にクリスマス、そしてお正月を迎える。
全米小売業協会(NRF)が10月に発表した年次調査報告によれば、今年の年末商戦(11月1日~12月31日)における一人あたりの支出予定額は約1048ドル(約11万4200円)と、前年から4%増加。小売り業の総売上高は7279億~7307億ドルと推定している。
NRFによると、消費者はここ数年、年末のセール時の人混みや駆け込みのストレスを避けるべく、ギフトの購入時期を前倒しにする傾向にある。先述の調査によると11月の第1週からホリデーの買い物を開始した人は全体の56%を占めていた。
正月に向けて高まる人々の消費意欲をさらに掻き立てようと、例年、各社の広告活動も熱を帯びる。今回は欧米に拠点を置く7社の事例をYouTubeの再生回数(12月4日現在)とともに紹介する。
姉妹が仕掛けたサプライズ
Apple「Holiday — The Surprise」
(11月25日公開/約2310万回再生)
両親と二人の姉妹から成る家族が、ホリデーシーズンを過ごすべくおじいちゃんの家に向かう。おじいちゃんは、おばあちゃんが亡くなったあと、その死を悼みながら一人で暮らしていた。