※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
“5G時代”到来で何が変わる?
ハヤカワさんがまず尋ねたのは、来たる“5G(第5世代移動通信システム)時代”について。明石さんは、開口一番「通信がめちゃめちゃ速くなる」と述べたうえで「その意味合いを何GB(ギガバイト)もの情報が一瞬で転送できるとか、そういう軸で捉えるのはちょっと違う」と言います。
「例えば、KDDIが『渋谷の街を重点地域として5Gを導入します』といった具合に、エリアは限られるので日本全国一気にそうなるわけではない」と補足。とはいえ、「5Gが導入されたエリアは、レスポンスがものすごく速いので、ライブ配信などで、ほとんどタイムラグのない状態で提供できるようになる。5Gによってレスポンスがスムーズになることで、違うコンテンツがつくれそう」と明石さん。
また、動画コンテンツには「インフォメーション、コミュニケーション、IPの3つの価値がある」と言います。「いままでの動画は、『なるほど』とか『面白い』など“インフォメーション”を受け取るものが中心。動画配信などを観ながら、双方向でコメントし合う“コミュニケーション”の価値はまだまだの部分があったけど、5Gが導入されることによって満たされるようになる。“IP”とは、Netflixなどで流れているような、つくり込まれた映画やアニメ、情報価値のあるブランド、コンテンツ。いまは単純に配信されているものを観ているだけだけど、何十人、何百人の人がインタラクティブに参加するIPコンテンツとかが出てくるかもしれない」と語ります。
5Gの導入には通信会社による大がかりな設備投資が必要だそうで、「2020年にスタートするけど、全国に広がるのは2023~2024年くらいなんじゃないか」とも。
ラジオ的なコンテンツが増えるかも
中川さんは自身が設立した会社newn(ニューン)で、音声プラットフォームアプリ「stand.fm」を展開しています。
ハヤカワさんが、ラジオをはじめとする音声メディアやコンテンツの今後について尋ねると「いわゆる“5G時代”になったときの音声コンテンツがどうあるべきなのかは正直わからないけど、AirPodsの販売台数はすごく伸びている。それだけ使われるデバイスが普及した先には、コンテンツが求められるはず。目を離さないといけない時間があると思うので、動画ではなく、“ながら聴き”するラジオ的なコンテンツが増えるかも」と中川さん。
