まだまだ長いクリエイターの労働時間 — クリエイターの働き方2020 Vol.2 — 月刊『ブレーン』調べ

広告クリエイティブの専門誌 月刊『ブレーン』が、2020年1月20日から2月1日まで実施した【クリエイターの働き方2020】アンケートの一部を紹介する。働き方をテーマにした同アンケートには、広告会社、クリエイティブエージェンシー、制作会社(グラフィック、映像、映像、Webなど)に所属する個人のクリエイターを中心に、332人から回答を得た。

1日の平均労働時間が10時間以上の人が50%以上。

ここ数年、広告界で大きな課題になっているのが「長時間労働」。電通は2016年より22時以降の業務原則禁止・全館消灯(22時~翌5時)。基本的には平日午後10時以降および土日については不要不急の連絡や返信の要請を控える風土作り「サイレント10」をはじめた博報堂など、広告会社各社ともに労働時間の削減に向けた取り組みを進めている。

こうした取り組みが進む中で、クリエイターの働き方はどう変わっているのか。

今回は【クリエイターの働き方2020】のアンケートの中から、時間をテーマに結果を紹介したい。

図表1 1日の平均労働時間

図表2 終業時間

まずは1日の労働時間について。9時間以上働いている人が、全体の65.3%いることがわかる。労働基準法第32条第2項において、1日の労働時間の上限は8時間と定められているが、それを大幅に超えている。

また、始業時間にもよるが、大手広告会社は基本的に22時以降の業務を禁止しているにもかかわらず、本調査によると22時以降まで働いている人が20.7%いる。

そのことに対して、こんな意見も寄せられている。

「労働時間超過に関して、制度も含めてもっと厳粛化をして欲しいなと思っております。私の会社は裁量労働制を取り入れているのもありまずが、『長時間働くのが当たり前』という風潮が蔓延しており、労働時間に関してとても緩い部分があります。働き方改革が施行されても、根本的な意識改革や解決にはなってないと感じるため『長時間労働ができない環境』づくりを根本からして欲しいなと願っております」(30代 男性)。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 671 / 1308 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ