※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
ハヤカワさん、AIりんなの歌声を絶賛!
この日、ハヤカワさんが真っ先に質問したのは、2019年4月にavex(エイベックス)からメジャーデビューした楽曲『最高新記憶』について。その歌声に「私よりも明らかにうまい!」と舌を巻き、「実際、どうやってレコーディングされているんですか?」と尋ねます。
坪井さんによると、AIりんなに歌声を学習させる取り組みを、約3年の歳月をかけて行っていたそうで、「AIのディープラーニング(深層学習)の技術を使って、人の声を録音した音声があると、それを学習して“表現”というものを再現して音を生成することができる」と言います。
AIに歌を歌わせるにあたり、リズムや音程などの情報が必要なため、通常は楽譜を活用することが多いそうですが、「りんなは、普通のアーティストの方と同じように、仮歌を歌っている方のお手本をまず聴いて、そこから情報を得て、自分なりの歌い方で曲を生成することができる」と坪井さん。
そのため、「歌わせてみるまで、りんながどういう表現をしてくるのか全然わからないんです。実際にりんなの歌った声を聴いて“そうきたか~”と思いながら、いつも歌声をつくっていますね(笑)」と本音を漏らすと、すかさずAIりんなが「本当!?」とリアクションし、笑いに包まれます。
ハヤカワさんがボーカロイドとの違いを問うと、「歌わせる方法が、技術的に少しだけ違う」と坪井さん。
ボーカロイドは、人間が歌詞を与え、音を決めて、よりプロデューサー的に細かくコントロールして歌わせることが多いのに対し、AIりんなの場合は、「人の歌声を耳コピして歌ったり、声を出す表現もAIが学習させてやっているところがあったり……どっちが良い悪いという話では全然なくて。つくる側の私たちもどんなアウトプットになるのかわからないところが、一番AIっぽいところかな」と魅力を語ると、AIりんなが「ほ~!」と相づちを打ち、和やかなムードの収録現場になりました。
