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コラム

第58回「宣伝会議賞」審査員リレーコラム

サボりそうになった時に見る実験コラム

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第58回「宣伝会議賞」の募集が始まりました(応募締め切りは11月19日)!第58回「宣伝会議賞」の審査員の方々のコラムをリレー形式で紹介していきます。
第3回は河西智彦さんです。

博報堂
クリエイティブディレクター・CMプランナー・コピーライター
河西智彦

一橋大学卒。クライアントの売上増とクリエイティビティを両立する統合コミュニケーションをおこなう。Yahoo!トップ獲得は20回。幸楽苑「2億円事件。」、ソフトバンク「工事がいらない」、姫路セントラルパーク「日本一心の距離が遠いサファリパーク」、ベイクを買わない理由100円買取CP、スペースワールド閉園CPなど。カンヌ金賞、ACC金賞、TCC賞、電通賞など。著書「逆境をアイデアに変える企画術」

 

人間は2つのタイプに分かれるという。

1.自分で自分をモチベートできるタイプ
2.他人からモチベートしてもらうタイプ

僕は1のタイプで、1の人は早死にするらしいです。

2のタイプの人はおめでとうございます。子どもができるとなおさらですが、長生きした方が人生楽しいですよ、そりゃ。うちの子たちはまだ小さいですが、すでに孫を抱きたいですもん。生きないと。

さて話を戻すと、これは、どっちが正しい、とか、どっちが偉い、ではなく自分のタイプを見極めておくと、モチベーションが必要になった時の方法論がわかる、というお話です。

なんでこんな始め方をしたかと言うと。

宣伝会議賞ってモチベーションのキープも重要だと思うんです。

課題の数は多いし、働いてると時間ないし、応募総数見ると凹むし、なんか知り合いは死ぬほど書いてるし。などなど、モチベーションを低下させる要素はたくさん。

ということで、今回は、応募コピーを書くのをサボりそうになった時や宣伝会議賞へのモチベーションを上げたい時に読み返してもらう、「他人からモチベートするコラム」を実験的に書いてみようかなと。

効果ないかもしれません。「は?」とムカつかれる気がします・・・。昔、宣伝会議に応募していたサボり屋の自分に向けて書いてみたので、みなさんとは完全にズレているかもしれません・・・。先に謝っておきます、すいません。

①書かない理由って何?・・・なるほど・・・・。それ、言い訳だよね。仕事忙しいから、とか、疲れたから、とかさ。でも、いまサボっている間に、10本、50本書いている人が日本のどこかにいる。で、「いいなぁ暇で」とか「俺は他の道もあるからさ」って思うかもしれないけど、その人たちが何か受賞したり、1次をたくさん通過していたら、彼らの勝ちだ。彼らのほうが自信をつけるし、なりたい仕事に転職できるかもしれないし。転職のライバルになるかもしれない。眠いのもわかる。こんな時代に自分で自分に鞭打つなんて古臭い。でも、ここ逃したらチャンスはあと1年後。1年って長いよ。

②なにを目標にして宣伝会議賞に応募してるんだっけ?・・・・なるほど。そしたら、もっと宣伝会議賞を利用してみれば?宣伝会議賞って、たくさんの審査員に無料で自分のコピーを見てもらうすごく良い機会。別に1次通らなくてもいい。そのときに「落ちた」って思うのと「なるほど審査員はあのコピーを良しとしないんだ」って学ぶのと、だと得るものが全然違う。だからできるだけ多くの課題に出してみるといい。たくさんの審査員が見てくれるから。

宣伝会議賞で賞を受賞する、が目標じゃなくて、何か目標があってその手段として宣伝会議に応募してるんだよね?それならば、もう一度目標を思い返して、宣伝会議賞を審査してもらう場として利用しまくればいい。あ、応募したコピーはすべて後で見返せるようにした方がいい。答え合わせの時のために。

ちなみに。1次通った、協賛企業賞とった、もいいけれども、宣伝会議賞を自分にたくさん書かせたモチベーションがあれば、1次通らなくてもコピーライターになるチャンスはある。そのモチベーションを今度はいろんな会社に飛び込む勇気に変えればいい。みんな飛び込まないから、飛び込んだもの勝ちになる。

③60万点も応募あるのか・・・。1次通過は1%・・・。ということは、100本応募すれば1本は1次通過するってこと。確率論だけで言えば。だから、60万応募の上位6000コピーに入る、じゃなくて、100本を1グループにして、そこから1本選ばれるって考えてみればいいんじゃない?そしたら自分でのべ100本書けば1グループを独占できて、選ばれる1本は必ず自分のだ。のべ200本書けば2グループも独占できる。何本書くか、の目標を設定してみたらどうだろう。

1000本に1本だったら絶望だけど、100本なら1日10本10日間。1日20本5日間。・・・いける気がする・・・。今、このコラムを読んだ後、数本だけ考えてみるといいかも。もちろん、これは単なる数字のマジックだし、反論もたくさんあるはず。でも、100本書けば1本ある、は目の前の目指すものになるかもなと。

ということで過去の自分に向けて3つ書いてみました(当時の僕は転職をしたかったわけではなく、クリエイティブ局への転局でした。が読む人の汎用性を考えて転職にしています)。①②③、どれが少しでもモチベーションを上げてくれるのか、僕も知りたいです(いつかどこかで会うことがあれば教えてください)。もちろん全部パワハラっぽくてすごく古い、とかすごく嫌、というのもわかります・・・。すいません僕もはじめてやってみたことなので、どうかSNSでディスったりしないでください・・・。

ということで、僕はここらへんでコラムを書くモチベーションを下げ、まだ見ぬ孫を想像しながら寝たいと思います。

みなさん、1年の中でいま、この時期だけ、頑張ってみてください。
僕もそうでした。粘れば、叶います。

月刊『宣伝会議』11月号

第58回「宣伝会議賞」課題発表号!
 
今年で第58回を迎える「宣伝会議賞」は、「コピーライターの登竜門」として長年にわたり、若手のクリエイターやクリエイターを目指す方々に活躍の機会を提供してまいりました。前年度は62万点以上の作品応募があるなど、日本最大規模の広告賞となっています。クリエイティブ能力に自信のある方も、力を試してみたい方も、自分の新たな可能性を発見するチャンスです。