※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
医療×AIでできること
Ubieでは、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医療とAI(人工知能)をかけ合わせた新サービス「AI問診ユビー(医療機関向け)」や「AI受診相談ユビー(生活者向け)」を提供しています。
AI問診ユビーは、従来の紙に記入するタイプの問診票ではなく、タブレット端末などWeb上で完結できるように効率化されています。ペーパーレスに加え、症状などに関する質問に回答を入力していくと、その裏側でAIが「(その患者の)病気はなんなのか」を予測しながら質問を変えていくというもの。
このサービスによってなにが変わるかと言えば、医師が聞きたいことを事前に聞けることです。従来の診察では、医師がパソコン上の電子カルテに患者が話す症状などをタイピングしながら入力していました。しかし、AI問診ユビーで自動化されることによって、その負担が激減。久保さんは、「そもそも医師は残業時間がすごく多い。仕事の割合のなかで多くを占めていたデスクワークを削減でき、患者さんへの聞き漏らしも防げる」とメリットを挙げます。
久保さんによると、医療にAIなどのテクノロジーを駆使するようになっていったのは2015年あたりからだそうで、「ディープラーニング(深層学習)が出てきたあと、画像認識のレベルがものすごく上がった。例えば、特定のがんを発見するなど、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)などの画像から認識することに使われるようになった」と説明します。
テクノロジーが進化を遂げるなか、Ubieが手がけているのは「症状と病気を紐づけるデータづくり」。久保さんいわく、もともとはニッチな領域だったそうですが、技術の発展とともにその分野への参入も見られるようになったとのこと。現在は「各国で症状チェッカーなどができ始めているところ」なのだそうです。
起業のきっかけは、亡き恩師の存在
エンジニアの久保さんとともに、Ubie共同代表取締役を務めているのは、医師の阿部吉倫さん。2人は高校時代の同級生で、出会って16年の付き合いになります。
