コロナ禍で高まる家族時間・自分時間の充実ニーズ ハウス食品、バッファローと考えるイマドキ家族への寄り添い方

2019年に7割を超えた子育て世帯における共働き率。子育てをしながら働く夫婦の実態を研究してきたジェイアール東日本企画の「イマドキファミリー研究所」は2020年12月4日、最新レポートを伝えるウェビナー「イマドキ子育て家族の実態とインサイト〜コロナによる変化〜」を実施した。
 
新型コロナウイルス感染拡大により、共働き世帯の生活やインサイトはどう変わったのか、ハウス食品、バッファローと異なる業界からゲストを招いて情報を共有した。

【登壇者】

ジェイアール東日本企画 イマドキファミリー研究所リーダー
高野 裕美 氏

 

ジェイアール東日本企画 イマドキファミリー研究所
澤 裕貴子 氏

 

ハウス食品 事業戦略本部・食品事業二部長
清水 愼太郎 氏

 

バッファロー 事業本部・デザイン室長
小幡 真也 氏

 

キーワードは「夫婦でオールシェア」「思考のアウトソーシング」

第1部と第2部では、同研究所のリーダー高野裕美氏と澤裕貴子氏が講演を行った。

高野氏は「イマドキ共働き子育て家族の生活戦略」と題して講演。研究所の調査データから、子育て中の共働き家庭の傾向を紹介した。調査からは、共働き家庭のママは時間的な余裕がないという傾向が見て取れるが、子どもの年齢が低いと多少の余裕があるという回答が増える。高野氏はこの結果から「子どもが大きくなって子育てに手がかからなくなったというステレオタイプ的な考え方は現代的価値観とは異なっている」と指摘した。

また、全国をエリア別に分けたデータからは、中京地域を例にとると、関東と比較して時間的な余裕を感じている様子が見えた。これは通勤方法や住居事情によるもの。電車通勤が7割の関東と違い、中京は車通勤が6割になるため、準備や出発時間の使い方も異なる。また、夫婦の両親と近くに住んでいるかどうかも影響しているのではないかと分析した。

ただ、大きな傾向としては、家事にかける時間や夫婦間で家事をシェアして行う傾向などに、地域差はほとんどないことが分かった。

高野氏はまとめとして「夫婦でオールシェア」、「思考のアウトソーシング」といったキーワードを紹介。イマドキファミリーのインサイトをくすぐるためには「身体的時間短縮から頭脳的時間短縮(=考えることから解放されたいというニーズに応える)」、「楽は生活の標準仕様(プラスアルファの価値が必要)」などが重要だと指摘した。

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