佐々木康晴さんが語る、海外アワードの使いかた

トップクリエイターに共通していること——。それはアイデアを導く引き出しが圧倒的に多いということ。世界中の優れた事例が何十年分もインプットされていて、優れている所以を分解し、新たな企画でそのエッセンスを生かせているということ。
では、どうやってそれを実践しているのか、どうやったら自分の生み出すアイデアに活用できるのか。宣伝会議の新講座「カンヌライオンズなどのグローバル・アワードから学ぶ企画力養成講座」で講師を務める電通の佐々木康晴氏が明かす「アワードの使いかた」とは。

誰でも享受できて一番大事なアワードの価値

かつては、世界各地でリアル広告祭というものが行われていたそうだ。そこでは世界中の国々からクリエイターやマーケターがリアル(!)に集まって、面白くないものにはブーイングをし、良いものをみんなで讃えながら、夜な夜なパーティ(!!)が開かれていたらしい。授賞式というものでは、壇上でトロフィーという物体を消毒もしていない手で渡したあと、マスクもせずみんなが密に「ハグ」という体を抱きしめあう行為(!!!)をする光景が見られたという…。

と、たった1年で、かつての広告祭が幻に思えてしまうくらいの変化が起きていますね。2020〜2021年は、多くの広告系アワードが中止、またはデジタル上のみで開催されています。数年後、この記事をもういちど検索で見つけたときに「そんな年もあったなー」と笑い飛ばせるようになることを祈りつつ。さて、そんな時代ですが、アワードの使いかた、についてのお話をさせてください。

 

アワードは何のためにあるのでしょうか。日本と海外ではその意味合いは随分違うのですが、(1)見る価値(2)審査する価値(3)ネットワーキングする価値(4)獲る価値、などがあるかと思います。僕自身はこの(1)〜(4)の順に価値が高いと思っています。

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