“広告の過渡期”に「こうあるべき」という軸を持つ~クリエイティブ・クリニック①~

【関連記事】「これまでのCMのつくり方を「壊すために知っておく」~クリエイティブ・クリニック②~」はこちら

過去3期、大好評を博した講座「高崎卓馬のクリエイティブ・クリニック」が満を持して復活。開講に際して、講師の高崎卓馬さんが、後輩の栗田雅俊さんと対談し、いま広告表現の技術を学ぶ意味を探った。
ずいぶん前に、なんだか同じ匂いのする後輩がいるなあと思った。視点というか、たぶん好きなものが似てるんだろうなと。栗田雅俊という名前だった。それからたまたま企画の技術のようなものを教える機会があった。ちょっと前のことだ。それから栗田はあっという間にメジャーな存在になってこのところは嫉妬するくらいの活躍だ。作っているものを見ると、確かに似てるけれどでも違うフィールドで戦っているのがわかる。このままいけば僕なんかよりはるか遠くまでいくんだろうな。いつも気になる大好きな後輩のひとりだ。<高崎卓馬>

 

高崎さんの社内研修を受けて、CMのつくり方がガラリと変わった

栗田

:僕はもともとCMプランナーになりたいと思って電通に入ったんですけど、最初の5年ぐらいはコピーライターやってて、CMはあまりつくれなかったんです。その悶々としていた頃に、若手社員向けの社内研修で、初めて高崎さんとお会いしました。月に1回、CMの課題が出て、高崎さんが全部添削してくれて。

高崎

:テラゴヤって名前つけて、悶々としそうな世代を集めてわりと技術的な話をしてた。自主的にやってたんだけどね。あれは半年だったっけ?

栗田

:1年間でした。最近、そのときの資料が出てきたんですが、ものすごい厚みでした。僕以外にも、佐藤雄介とか長久允、有元沙矢香、福岡郷介、嶋野裕介さんとかも受けてて、いま電通で活躍している人の松下村塾みたいな感じで。

高崎

:偶然だろうけど、みんなが活躍してるのは不思議でなんかうれしいね。

栗田

:僕は受講して結構ビックリしたんです。目から鱗がぼろぼろっと何枚も落ちたというか、「そんなルールがあるんだったら早く言ってよ」っていう法則をいっぱい教えてもらって。同じ仕事をしているのに、全然気付けなかった回路がいくつもあって、それから自分のCMのつくり方がガラッと変わったんですよね。そこからうまくいくようになったところがあって、自分の人生がそこで1つ変わった感じもあり、高崎さんには本当に感謝しています。今も、そのルールを意識しながら、時にあえて無視しながら、CMをつくっているので。

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