「売れるもの」ではなく「生み出したいもの」が重要
― 「これまでになかった方法を採用しよう」と考えた背景は。
芸術家の使命は新しい可能性の提示であると考えます。生み出す作品はもちろんのこと、新しい考え方・仕組み・世界、すべてにおいてこれまでになかったものを生み出すのです。
そういう見地に立って昨今の世の中を見回すと、形容しがたい違和感を覚えます。映画だけでなく、あらゆる分野において、創作の前のマーケティングが重要視されていて「生み出したいものは何か?」ではなく「売れるものは何か?」という問いばかりが議論されているように思えました。