世界観を空間で表現したい!「体験」中心の考えで原宿に路面店を開店

YouTuberやインスタグラマーをはじめとするインフルエンサーが、自身のブランドを立ち上げるケースが増えており、Z世代を中心に彼ら、彼女らのフォロワーの支持を得ています。なぜ、インフルエンサーが立ち上げたブランドが支持されるのでしょうか。
アパレル苦境の時代において、インフルエンサーブランドにこれからのマーケティングのヒントを探ります。

月刊『宣伝会議』9月号(7月30日発売)では、「Z世代に支持される!インフルエンサー発プロダクトブランド人気の秘密」と題し特集を組みました。ここでは、本誌に掲載した記事を一部公開します。

YouTuber /Artistあさぎーにょ
「へんてこポップ」という世界観を幅広い分野で表現し続ける次世代のYouTuber/Artist。YouTubeやTikTokなどSNSでの合計フォロワーは300万人を超え、音楽、ファッション、映像制作と幅広い分野で活躍中。新しい音楽の届け方や独自の世界観の表現を追求するなど、常に新しいことに挑戦し続ける姿が若い世代から多くの支持を得ている。

「ワクワク」こそが原動力自分の世界観を表現していたい

あさぎーにょさんはYouTubeでの動画配信、音楽、ファッションなど、さまざまな領域で活躍する、今注目のクリエイティブアーティスト。YouTubeのチャンネル登録者数は78万人、Instagramでは30万人のフォロワーを抱え、独自の世界観を追求する姿勢が若年層から大きな共感を呼ぶインフルエンサーでもある。

今年3月には自身のアパレルブランド「poppy」をローンチし、原宿に路面店を開店。ブランドマネージャーとしても活躍の幅を広げている。

あさぎーにょさんが自身の表現活動において、常に大事にしていることが「ワクワク」という感情。ブランドを立ち上げる際も、このメッセージを店舗と洋服で発信しようと構想を練っていたと話す。

「自分自身が『ワクワク』するものを追求して、つくって、発信し続けることが活動の軸です。いわば『ワクワク』という感情が私の原動力といった感じでしょうか。poppyのブランドメッセージも『ワクワクを抱きしめよう』なのですが、そのメッセージを店舗の世界観や商品のお洋服でも表現したいと考えていました」(あさぎーにょ)。

インフルエンサーがブランドをローンチするケースは増えているが、その多くがECのみでの展開だ。その中であえて路面店という販売チャネルを選んだあさぎーにょさん。その背景には、店舗でのお客さま「体験」中心の考えがある。

「路面店を選んだのは、私の思い描く世界観を“空間”で表現したい、表現したその世界観を実際に体験してほしい、体験したファンの人たち同士が“輪”を広げていってほしい、という私の想いがあったからです。

実際にpoppyの店舗に足を運んで、店内の空間に直接触れて、お洋服に囲まれて、店員さんとの会話を楽しんで…。店舗だからこそ生み出せる『ワクワク』を実際に体験してほしいなと思っています。足を運んでくださるファンの方やお客さまは、私の好きなものや世界観(店舗の空間や、商品の洋服)を同じく好きでいてくれる人たちなのかなと思いますし、たまたま来店時間が一緒になったお客さま同士がおしゃべりしたりできるのもリアル店舗の魅力ですよね。そんな風に、poppyという店舗での『体験』を通じて、ファンの方同士の“輪”がどんどん広がっていってほしいなと思います」。

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