CARTA COMMUNICATIONS
メディアソリューションディビジョン・若年層マーケティングチーム
チームマネージャー
木原あずさ氏
SNS広告営業を経た後、TikTokなど若年層マーケティング領域に従事。2021年よりZ世代へのマーケティング活動プロジェクト「ゼトケン」を立ち上げる。
1. 見て実際につくる、買う、つながる。SNSはトレンドの原点。
2. 文脈を理解した、ストレスのないクリエイティブづくりを。
3. インフルエンサーは“遠い”存在にならないように。
コロナ禍におけるZ世代のSNS活用の変化
もともとSNSの利用が活発だったZ世代ですが、コロナ禍で家にいる時間が増加した結果、彼らのSNSの利用実態やトレンドも大きく変化しました。例えば、昨年Z世代の間で流行した「#ダルゴナコーヒー」は、SNS上で拡散され、Instagramで約12万件、TikTokで約28万件投稿されたと言われており、見る・検索するだけでなく、実際につくるという行動までを促していることがわかります。
また、「推し活」という言葉がトレンドとなっており、Z世代を中心に、好きな人やモノ、いわゆる「推し」への応援活動の熱量が高くなっています。マイナビティーンズラボが発表した「2021年上半期ティーンが選ぶトレンドランキング」では、「推しグラス」「推しカチューシャ」等がランクインしており、「推し消費」が加速している様子がうかがえます。
コロナ禍でリアルイベントが中止になるなど、一見マイナスの影響が大きいように見える世界ですが、SNSを通じて、推し仲間同士でコミュニケーションを取るなど、この状況に適した「推し活」を楽しんでいるようです。この辺りの適応力の高さは、さすがスマホネイティブ世代であると感じます。
このように、InstagramやTikTokを中心とするSNSはZ世代のトレンドの発信源となっており、世の中の消費を後押しする力も併せ持っているといえるのではないでしょうか。
情報を「かじる」?SNSのリアルな使い方
デジタルが普及した世の中に産まれたZ世代は、膨大な情報の中から必要なものを自らで取捨選択するスキルが身についており、その様子は情報を「かじる」とも表現されます。
そんな彼らに対してSNSを活用したマーケティングを行うには、各SNSの特徴だけでなく、彼らが実際にどのようにSNSを使っているのかを把握することが重要です。
それでは、数あるSNSの中でも主要SNSに焦点を当て、Z世代のリアルな使い方について紐解いていきたいと思います。
まずTwitterですが、世の中のトレンドや速報をキャッチすることを利用目的としつつ、関心のある人をフォローし、自分の好きな領域の情報だけを取得しているユーザーが多く存在します。共感する、ためになると感じる情報はリツイートし拡散する文化は私たち大人と同様です。またコロナ禍では、新入生がTwitterのプロフィール上に「#〇〇大学2020年入学」などと記載し、友人をつくったりサークル探しを行ったりしていたという話もあります。オープンなプラットフォームで情報を「検索する」ツールとして活用されている傾向が強いようです。
